ROUTE INFORMATION

さまざまなドラマ、歓喜と友情をはぐくんできたのは30年のTBIのルートそのものだったろうか。30周年の今年は「DAY-0」とするプロローグが追加され7日間の行程となった。
DIRT COMPLEX 1000kmを掲げて3年目、あえてダート総延長を求めず、ウェルバランスを求めた総ダート811km。だから優しいということでもない。いくつもの林道が台風や豪雪災害の復旧が進まないという側面もあるにはあるが、30年の歳月を重視した懐かしいルートや、わずかながら観光の行程も復活。
DAY-1,2,3は、距離は450kmで、ダートも120km程度と緩やかな設定となっている。ハードなのはDAY-4。513kmの行程にダート199km。DAY-5は、TOTAL500km、ダートは115km。DAY-6は、334kmで、ダート91km。

■4/28(土) DAY-0
TOTAL 76.54km  DIRT 13.04km  ダート率 17.04%
「道後平野を見下ろす30年前の風景」

車検会場は、懐かしの「久万高原ふるさと旅行村」。初日は、「プロローグ」とし、ほんの短い行程。足慣らしに、久万の古い林道を走る。昔の「テイジン」の特設コースは、今ではプラントが建っていて走れないので、久万の林道でSS-1。山を下り、讃岐街道の旧い商店街を抜け、道後温泉へ行く。カフェの横を抜け、BtoU2006を走ったカブを見て、県庁脇から松山城城山へ。松山城のお堀を渡れば、城内の公園にゴール。車両は、ここに展示。向かいのホテルに宿泊。夜はパーティーを深夜まで。。。

■4/29(日) DAY-1
TOTAL 456.64km  DIRT 129.87km  ダート率 28.44%
「たおやかな瀬戸内の海から、はじまる」

松山城公園をスタート。松山市内を後に奥道後を越え、瀬戸内と伊予灘を巡るルート。
コンビナートから海に出る。そして小島を見ながら海岸線を進む。港を越え「テイジン」の入口、空港を見ながら南下。海岸線の快走路を山に入ると、「インスタ映え」の小さな駅。ここから山に入り、TBIがいよいよはじまる感じだ。このエリアを10数年ぶりに走りダートを繋ぎ、さらに山深く入り込んでいく。夜も更けた頃、夜のSSへ。ルートコンディションが良いことを祈るばかりだ。SSのあとはいくつかのダートを走りビバークへ。

■4/30(月・祝)  DAY-2
TOTAL  454.27km  DIRT 144.91km  ダート率 31.90%
「ただひたすら、南へ」

山深い伊予の国を越え、南に向かう一日だ。ビバークをあとに1本のダートを消化しSSへ。いくつものダートを繋ぎ、渓谷を山深い山中を彷徨う。舗装で山に登ると、そこから夕焼けが映る伊予灘の絶景に息をのむ。そして山を下りはじめるとハードでロックな?ダート。そしてロングダート。暗くなった頃に海に出て、給油の後に夜のSSへ。この日のビバークは、海の音と香りに包まれるのだ。

■5/1(火)  DAY-3
TOTAL 458.01km  DIRT 117.53km  ダート率 25.66%
「分け入っても、分け入っても、青い山」

南に太平洋を望む土佐の国は、まことに独特の土地柄を醸成してきた。四万十川を越え土佐に向えば、幕末の尊王の息吹さえも感じるではないか。太平洋を眺めながら快適なツーリング。山にわけ入り、ロングダートを存分に愉しむ。植生も独特で南国な感じを強くする。ここでは山頭火だ「分け入っても、分け入っても青い山」この句は、素晴らしい山々のことを言いながら、実はなかなか目的地に着かないもどかしさを紛らわしているのではないか。TBIの山々を行けば、ふとあなたも山頭火の境地になる。

■5/2(水) DAY-4
TOTAL  513.51km  DIRT 199.21km  ダート率 38.79%
「修験の日のDirt Complex」

ラリーは佳境に至る。DAY-4は、ハードなまさに修験の日になる。または空海らが駆け抜けた修業の道かもしれない。山深く、山の尽きない四国の最深部の細く暗い道をぐいぐいと進む。そして高標高なダートパラダイスへ。ひたすらにダートをつないで進む。太平洋が見えるが、また山へ行くダートを求め分け入る。まさに「修業」の様相。ハードな一日を締めくくるのは、山深い集落から始まる旧い峠でのSS。心と身体が研ぎ澄まされていく感覚の一日。

■5/3(木・祝) DAY-5
TOTAL 495.04km  DIRT 115.64km  ダート率 23.36%
「山があれば山を観る 山頭火」

標高の高い林道の快適さといえば、このルートだ。数年間災害復旧の遅れで閉ざされていたルートのゲートが開いた。清冽で青々とした山を観ては考える。TBIは、こうして哲人を育んだのではないのか。走るほどに無になり、無になるほどにまた考える。やがてひとたび太平洋に出る。海沿いを快適にツーリングしてはまた山に入りダート抜け、再び太平洋にであうという構成を繰り返しながらハードな山道に呻吟しダートをつなぎ高原へ出れば遠くに海も望める。素敵な山と高みの一日となる。

■5/4(金・祝) DAY-6
TOTAL 334.32km  DIRT 90.97km  ダート率 27.21%
「満願成就の一日」

旅は必ず、終点を迎える。そこまでの道程は過去のものとなって、これから向かう新しい道を照らす。このエリアは坂本龍馬や、吉村寅太郎の足跡を踏みしめる。彼らが変えた時代に生きていく我々の使命のように。そして、四国カルストへ。天気が良ければ絶景が望めるはずだ。最後の清流仁淀川から再びダートパラダイスへ。残り僅かとなった行程を惜しむように走り遍路道を抜けると、目の前にゴールが現れる。

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