コラム

今年はSSERのラリーもコロナに大きな影響を受けています。ラリー東北の準備は、5月末に緊急事態宣言が解除になってからの開始となってしまいました。例年に比べたら比較にならないほど遅いのですが、全国から100人ものライダーが集まるイベントを開催してよいものなのか?特に地方の高齢化が進む小さな自治体にお世話になりますので、とても丁寧に進める必要がありました。昨年から検討していた構想を具体化するための準備時間が少なく、綱渡り的な不安定な状態が続きました。短い時間で開催の実現に向けてたくさんの方の協力を頂きました。本当に感謝に堪えません。とかく目の敵にされやすいオートバイですが、暖かく受け入れてくれる懐の深さは東北ならではではないでしょうか。

第三回となるラリー東北はいよいよ北上開始です。過去2回は福島での開催でしたが、今年は宮城をスタートして山形を満喫します。今年のテーマは、ダイナミックに移動するリエゾンとメリハリの利いたダートです。ダートは、草に覆われてとてもスリッピーな道や超フラットな直線林道など、とてもバリエーション豊かです。250CCのエンデューロバイクから1250CCのアドベンチャーバイクまで幅広いエントラントがいる大会なので、全てのエントラントが全てのルートを満足していただくというのはとても難しいことです。ここはあの人が喜んでくれそうだな・・なんてことを思いながらルート開拓をしてきました。また、宮城、山形を代表する山や湖や海岸など、ぜひ見てほしいという場所をあちこちに盛り込んでいます。両県の素敵なところをラリーという切り口でほんの少しでも感じて頂ければと思っています。

もうひとつの特徴は、今年は3日間ともとても距離が長いことです。昨年から取り組んでいる「コンペ度合いのアップ」ですが、今年はラリーの醍醐味のひとつである、長い距離を走ることでチャレンジをしています。CPやSSのタイムマネジメントをしていくには、ラリーらしく淡々とペースを維持しながらリエゾンを走り切る必要があると思います。移動では途中高速道路を使う場所もあります。ミスコースすると大幅なロスになるので、高速道路のナビゲーションはドキドキするかもしれません。メインで走るのは、信号や通行量の少ない田舎道が多いので、気持ちよくリエゾンを走ることができるでしょう。

宿泊は豪華です!温泉付きのリゾートホテルに連続して二泊です。食事も地元の方が腕を振るって準備をしてくれることでしょう。スムーズにラリーを走り切り、宿泊も楽しんで頂ければと思っています。

今回のルート制作で改めて東北の広さを実感しています。まだ足を踏み入れていない県が3つもあるのです。来年以降、さらにみちのくの奥の方へルートを展開していく予定です。乞うご期待。