TBIは29回大会となりました。3年ばかりはツールドニッポンとして、広範囲にラリーを展開したこともありました。しかしやはり四国の濃密さこそがTBIでしょうか。
昨年新たになったフォーマットは、過酷さを強いるだけのものではありません。
今年参加された皆様は、それぞれに丹念な準備をして、誰もが心からライディングを愉しんでいるように見えました。
過酷さ、というのはどこから来ているのでしょうか。それは社会生活の何につけても、簡単な方法や楽な道がないのにも似て、相対的な印象のものに過ぎません。
強い意志と覚悟さえあれば、どのような局面も過酷なのではないことが分かります。むしろ過酷な道のりの先に見える世界は、その道のりが厳しいほどに光り輝いているのかもしれません。
こうしたライディングを心から愉しむためには、そうした心の動きを知ることも大切です。今回参加された全てのライダーたちの、素晴らしい心の動きこそが今大会の素晴らしさを雄弁に語っていると思います。
山田 徹