たおやかなり由布の山々
『古事記』では、九州の中央部や熊本を「火の国」と呼んでいます。 だから何か情熱的で激しいもののように感じはしますが、その火の国の語源を探るとさまざまな説があり面白いものです。
たとえば「不知火」の「火」の説。不知火とは八代海や有明海に浮かぶ蜃気楼や妖怪伝説などのある、なにかわからない=不知の火からきた火の国説。 または有明海の干潟の「干」ら来たという説。もちろん火山説も濃厚なのではあります。そこで気づかされるのはこうして自然の多様な豊かさが九州なのだということでしょう。 そして豊富な温泉群とたおやかな山並み。湯布院の山々のたおやかさ。 そ
んな素晴らしい土地でラリーを通じて味わうことのできるこのラリーの価値は、驚くほどのものです。
ラリーとはモータースポーツにあって、その時の風土や地域の営みに密接に関係していきます。 単にラリーというのではなく、深く思いをいたせば山並みはるかに夢が広がっていくことに気づきますね。
(Text by Tetsu YAMADA)