ETAP-8 18 AUG. 2019
REPORT – ETAP-8
総評「君は、オデュッセイアを聞いたか」
まるで蒼洋を行くクルーザーのように、ラリーストたちは、長く厳しい闘いに挑んだ。
無限に伸びる大地に記されたピストは、時に蠱惑的で間違った方向と知りながらも、そこに突き進みたいほど魅力あふれていた。
ナビゲーションとライディングスキル、そして体力など様々に要求されるこの大地の航海は、おおよそ半分の者たちをふるい落とし、静かに幕を閉じた。
SXSの台頭は今年も大きく、総合の表彰台を独占する勢いだった。
TOYOTA Tacomaがその一角を死守したものの、今後のこのカテゴリーへの一層の収斂が予見できる。
一方Moto部門は全体的に低調だったかにみえるが、世代交代の波や新しい挑戦の萌芽が見て取れた。
素晴らしい天候と参加者の顔ぶれに彩られた25年の記念大会は、松野竹己に栄誉ある敢闘賞が贈られ、大きな感動を伴ってすべてのスケジュールを完璧に終えた。
さて、参加した者、見届けた者の胸に自身のオデュッセイアの歌は届いたろうか。
ROUTE INFORMATION – ETAP-8
■ETAP-8 18 AUG. 2019 SAYHAN OVOO⇒ULAANBAATAR
■ L:24.34km S:221.70km L:311.85km P:16.49km TOTAL:574.38km
「凱旋は日曜日」
ビバークを出て、一斉スタートのポイントへ向かう。一列に並び、ヘリの到着を待つ。 ヘリが頭上を廻ればフラッグが振り下ろされ、一斉スタート! 全長約4300㎞、SS2800km,25年目のラリーモンゴリアのフィナーレだ。 発展を続けるウランバートルに帰りついた時、なぜか不思議な時間旅行から現代に戻ってきたように感じるだろう。