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No.004
1999/12/06

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1206photo.jpg (8475 バイト)

 <コマ図とトリップカウンター>

 先週もTBIの話でしたが、続けて第11回日石三菱ツールドブルーアイランドに出場した時のことを書きたいと思います。ラリーというものが初めてだとはいえ、ぼくはずいぶん前だけど日本国内の四輪のラリーに出場していたこともあり(これといった戦績はないのですが)、コマ図というものがどういうものか、ということはある程度理解しているつもりでした。日本の四輪のラリーのナビゲーションはえらく複雑で、平均時速を数百メートルごとに再計算し補正するということもやらなければならないのですが、ぼくは一応そのナビゲーションもできなくもないということで、つまりは甘く見ていたということもあります。愛車XRに(有)ストレートというところで製作している出来が良く、しかも軽量なマップホルダーに、A5版のマップを装填すると、気分はラリーパイロット。ですが、その自信はスタート直後にガラガラと崩れ去りました。まず市街地からして、マップを読みながらトリップカウンターを見ることができない。交差点手前でいちいち立ち止まって、距離とコマ図と目標物を照らし合わせている始末。ミスコースはもちろん頻発。その作業に慣れたのは4日目ぐらいからでしょうか。不思議なもので、慣れてしまうと、まだきちんと読んでいないはずのコマ図でも、その地点がくる数十メートル手前で、なんとなくカラダで覚えているかのように予測ができていて、ふとトリップカウンターに目をやると、その地点がきている、ということが頻繁に起こってきます。そうなってくると、それまでやっていたように、はるか手前から何度も何度もコマ図を確認するという手間が無くなり、走りに余裕ができてきて、おまけにミスコースが無くなります。その超能力的な現象はぼくだけに起こったものではないようです。これはおそらく、知らず知らずのうちに一つ先、二つ先のコマ図に記されている区間距離が視野に入っていて、無意識下に記憶され、加えて、身体にたたき込まれた距離感覚と統合されてこうなるのではないか、と走りながら考えたこともあります。訓練というのはオソロシイものだなぁ、とも思いました。ラリーにおいて強いライダーというのは、きっとそのあたりの感覚にも鋭敏なところがあるんでしょうね。難しいナビゲーションを行いながら、危険が潜む未知の地形を、速く走ることを強く要求されるわけですが、そこにはきっと経験や「意識されない感覚」というものも大きく影響してくるに違いありません。例えば、高速で走行中に前方に隠された危険なクレバスがある、あるいはピスト上に堆積した深い砂の中に隠された大きな岩がある。こんな条件では、すべてのライダーにとって「運」だけがサバイバルの道といえるでしょうか。それとも別な何かがあるのでしょうか。その答えを知っているのは、いくつもの手痛い経験を重ねてきたライダーだけかもしれません。ぼくはというと、その第11回TBIで初めて、SS中にもコマ図があるということを知って衝撃を受けたぐらいですから、その答えについて何か言う資格は、まだアリマセン。そのSSはどうだったかって? もちろんコマ図を読む余裕もなく、しっかりとミスコースしました!! 「リベンジするぞ!!」と今度はコマ図を使わない夏のSSERにも出場。ちゃんとコースマークがあるというのに、またまたしっかりとミスコース。これはあまりにもオ・ソ・マ・ツ。

<写真キャプション>
香川のどこかでした。夕暮れ時に美しい田園の風景を見て思わず小休止。四国の風景は「人の匂い」がするやさしさがあって好きです。北海道の厳しい自然の風景とはかなり違います。立ち並ぶ農家と薫煙が夕日によってシルエットになっているのですが、この写真は少し見ずらいですね。第11回TBIにて。

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