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No.150
2006/08/31

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「あきらめない心に感動しました」

■いまだに夢心地から醒めないような気持ちで、仕事モードに切り替えるのが大変ですが、ベイジン-ウランバートル2006から帰ってきました。そして北の島もほぼ1ヶ月ぶり、ですね。

■化石燃料の低消費もあわせて競うという、ラリーにとってまったく新しい方法論である「エコ・チャレンジ」が併催され、ラリーレイドモンゴル時代とは、その持っている価値も意味も、また雰囲気もずいぶん違ったものになったように思いました。誤解を恐れずに言うなら、エコ・チャレンジがラリーの主役となった、そして今後はますますそうなっていくのではないか、なっていかなければならない。そのように感じた次第です。

■エコという言葉の非戦闘的なイメージとは裏腹に、エコ・チャレンジの参加者にとって、ラリーはタフでハードなものでした。ミニやスーパーカブのクルーたちは、1日を25時間、26時間にして、絶望的な広さの大地と格闘し、ついにウランバートルとにたどりつきました。

■KTMで走っているぼくのようなライダーは、毎日、午後のそう遅くない時間にビバークにつき、ゆっくりと食事をとり、身体を休めて、日が傾き涼しくなりはじめる午後8時頃からようやく整備を始めます。ミニのクルーたちが到着するのは、早くて12時を回ってから。時には、スタート直前になってようやく帰ってきます。ぼくたちの朝食が、彼らの夕食で、そのまま、またスタートしていきました。

■今日はもうこないだろう。ラリーの中間ぐらいからは、ぼくはそう思っていました。ホンゴルという砂丘のリエゾンは、いったいどうやって越えてきたんだろう。彼らのあきらめない精神に驚かされてからは、きっと彼らは完走するだろうと思うようになりました。

■10日目、ラリー最後のSSは、短い100kmのステージでした。そのSSのゴール地はちょっとした宴会場のようで、不思議な幸福感に満ちた空間でした。エコ・チャレンジのクルーたちの表情は誰よりも安堵感に満ちています。ぼくは、素晴らしい敢闘精神でぼくを感動させてくれたミニのクルーたちにお願いして一緒に記念撮影してもらいました。埃だらけの車と、埃だらけのみんなの笑顔。その写真は、ずっと大切にするつもりです。ミニのクルーたちは、選手もオーガナイザーもとにかくラリーのすべての人たちのおかげです、と口々に感謝の言葉を述べていました。本当に頑張った人だから、そんな言葉が自然に出るのだと思いました。

写真 : 治武靖明

ビッグタンクマガジン
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