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No.100
2005/03/17

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100号記念!

■もともとはSSER PERSSという、SSER ORGANISATIONがイベントの開催毎に発行している印刷物に掲載されていたこの北の島。Webサイトでの掲載に移ったのが1999年の11月。以来、5年そこそこの月日が流れて、今回ようやく「100号」の筆をとることになったわけですが、もともと「週刊」ということが建前なので、本当ならば250号とかを書いていなければなりません。かなりの頻度でさぼっていたよ、ということの証なわけですが、最近は割合きちんと投稿していると思います。それというのも、このサイト自体にアクセスが増えてきて「書く甲斐がある」と感じられる、読んでもらえることの楽しさが増してきたからかな。とにかく、読者のみなさんには本当に感謝、感謝です。これからも、よろしく。

■で、今回はちょっと100号を記念して、なにか変ったテーマで書きたいと、少し前から「企画」を練っていました。いろいろ考えたのですが、自分にもなにか100号のゴホウビがあってもいいんじゃないか。普段はなかなか書けないことを、こうした特別な機会に書くというのはどうだろうか。「たまには、自分のことを書いてみよう」。どうかな? ちと自信ありませんが、書き始めてみましょう

自分自身への7の質問

■Q-1 あなたはなぜバイクに乗っているのか
おっと、いきなり難しい質問ですね。たぶん、たまたま乗れるから乗っているのだと思います。10代の頃に、バイクがそばにあって、それに触れる機会があった。若い時ですから、なにも苦労せずに操縦技術も身についた。操る楽しさを知れば、こんなに面白いものはないですよね。今でも乗り続けているのは、バイクっていうのがそんなに体力がなくても、そんなに練習ばかりしなくても、割合手軽に、簡単に楽しく遊べるものだからだと思います。常に鍛錬ばかりしていなければならないようなものだったら、とっくにやめているかもしれません。そうじゃないからこそ、バイクは楽しい。年をとっても、病気や怪我などをしていなければ、けっこうみんなと一緒に楽しめる。それがバイクのいいところかも。

■Q-2 なぜオフロードバイク?
これも、たまたま最初に乗ったのがオフロードバイクだったから、今でもモトクロスバイク、エンデューロバイクに乗っているというだけで、こだわりがあるわけではないんですね。そもそも自分の中には、そんなふうにオフロード、オンロードという区分がはっきりしていない。どちらでもいいんです。ラリーバイクなんか、どうですか? あれはオフロードバイクとか、オンロードバイクっていう枠にはあてはまらない。本当はエンデューロバイクもそうですよね。オフロードバイク? とかなんとかいうよりも、もっぱらエンデューロ用に作っているからエンデューロバイクと呼ばれるのであって、それがどこを走ろうと乗り手の勝手だし、逆に言うと何で走ろうとエンデューロはエンデューロなんですよね。ラリーもそう。ぼくは、バイクの動きがとても好きで、だからその時々で、トライアルバイクにも乗るし、ロードレースに出たりすることもある。オフロードライダーか、といわれると、きっと違うんでしょう。

■Q-3 なぜ四国に?
ぼくが初めて四国を訪ねたのは1998年の夏。SSER 2DAYSの取材のためでした。北海道のイベントのほかは、アメリカのナショナルエンデューロとか、ISDEしか知らなかったのですが、四国に面白いイベントがあるということを聞いて、よし行ってみようと思い立ったのです。一般公道も使った広いエリアで開催されるということで、高知のMファクトリーというオフロードバイク専門店で、バイクを一台お借りして、会場まで走りました。山田さんはじめSSERとSSERを支えるオフィシャルスタッフにも、そこで初めて出会いました。遠くからぽつんとやってきたぼくを、みんなやさしく迎えてくれて感動しました。それからのことは、あまりに長くなるので書きませんが、一般公道を使った競技の在り方や、そこに集まるライダーたち、そして四国の自然環境がぼくを夢中にさせました。北海道の広漠とした景色に生まれ育ったぼくは、生活文化が自然環境の隅々に入り込み融和しているかのような四国の風景に魅せられたとでもいえばいいのか…。とにかく新しい発見が多く、ぼくは足しげく四国に通ったものでした。最近ちょっとごぶさたしているのがさみしいですが、今年はきっと、また四国に遊べると、楽しみにしています。

■Q-4 どうしてBIGTANKなどという出版を
初めて四国に行ったのと同じ1998年に創刊したBIGTANK、なぜこんなことをやろうと思ったのか? 当時、全国版のオフロードバイク専門誌が取り扱う、いわゆるエンデューロの記事が実につまらなくて、というかあまりにもテキトーに書かれているものが多くて、そうしたことに対して問題意識があったというか、自分も一愛好家として、もっとまともに取り扱ってほしい。ええい面倒だから自分でやろう。とか、そういう気持ちもあったのは事実。でも、最近はどうでしょう。だいぶんよくなってきたのではないでしょうか。当時はほとんど皆無だったエンデューロ世界選手権のニュースやISDEがどんな競技か、とか世界選手権ライダーの記事も載ったりするようになって、それなりに状況は変化したようにも思います。で、ぼくは本当にそんなことに対する問題意識からBIGTANKを始めたのかということをもう一度問い直すと、やはりちょっと違うかもしれない。本当は、こうした出版を通じて、自分のバイク生活をもっともっと楽しみたいという、そっちのほうが正しいような気がしています。事実、BIGTANKを通じて、それから四国のイベントを通じて、ぼくのバイク生活はとんでもなく豊かなものになっています。だったら、その恩返しを、いい出版というカタチでしていかなきゃなりませんね。

■Q-5 尊敬するライダーは?
これも難しい質問。ライダーであるということだけで尊敬できる人はいないかなぁ。理想のライダー像というのはあります。家族を大切にしてその理解のうえで楽しんでいる。競技会の会場では礼儀正しく清潔にしていて、仲間内だけではなくたまたま居合わせた隣のパドックの人たちとコミュニケーションを楽しめる。年にひとつぐらいは、自分のライディングの機会を減らしてでもイベントの主催や運営に関わりお手伝いをしている。バイクには長く乗り続けるつもりでいる。とかね…。

■Q-6 好きなバイク
ちなみに、今、ぼくの家のバイク小屋にはどんなバイクが入っているかというと、まず妻のXR250(1999年にぼくはこのバイクでTBIを走った)、YAMAHAのWR250F、KTM400EXC-R、GASGASのトライアルバイク、BMWのR100GS、ほかにHONDAのビジネスバイク、スーパーモタード用の500ccのバイクもあるんですが、これらのバイクが本当にぼくが好きなバイクか、と聞かれると、ちょっと違うなぁ。どれも、走らせて楽しい。レースやプレイライディングを楽しむために、どれも欠かせない。しかも、それぞれのジャンルで最高レベルのものばかりじゃないか、と今改めて思ってびっくりしているのですが、これが「ぼくの好きなバイク」とは、やっぱり言えない。というのは、どれも確かにすごくいいんですが、来年になったら、ぼくはまた違う新型のバイクほうがいいと思ったり、実際に買い換えたり、手放したりして、おそらく後悔しないと思うからです。要するに代わりがあるってことですね。では、自分のなかにあるかけがけのない、大好きなバイクってなんだろう。
たぶんそれはきっと、あのパリダカのバイクたち。1980年代のパリダカを走っていたプライベーターたちのバイク。具体的に、なに、とは言えない漠然としたイメージですが、それは空冷の単気筒で、大きな燃料タンクがひとつだけ。タンクがあまりに大きいものだから、シートは小さく後方においやられてまい、ライダーは、だから自然と前傾姿勢になってしまい、両腕でタンクを抱えてしまうような形でスロットルを開けています。時々ギャップで後輪を跳ね上げられながら、ライダーはそれでもまっすぐに前をにらみつけて、ひるむことなく右手を絞り続けています。大きな燃料タンクは「走り続けるぞ」というライダーの意思そのものに思えました。
なにがそんなにいいのか、自分にもわからないのですが、憧れというのはそんなふうにつかみどころのないものなのでしょう。ぼくの好きなバイクというのは、そんなところです。でも自分がラリーに出る時に、そんなバイクに乗りたいかというと、また別のハナシ。WR450Fの改造車や、KTM660ラリーがいいかなぁ。

■Q-7 夢
なんていうオオゲサなものではなく、TBIの夜や、ラリーレイドモンゴルのビバークの夜のように、たっぷりライディングをした一日の終わりを、その余韻を、仲間たちと語り合いながら、ビールやワインとともに楽しみたい。そんな機会をまた作りたい、巡りあいたいですね。その次の日も、また次の日も、毎日違う景色の中を突っ走って、そしてまた違う星空の下で語り合う。贅沢だなぁ…。それがぼくの夢です。

 

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