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No.184
2008/01/31

YAMAHA WR250R

■今年も話題のニューモデルがいろいろと登場していますが、ヤマハのWR250Rは、その中でも出色の一台ということができると思います。

■画期的な動力性能を持つ4ストロークエンデューロマシンとして2001年に登場した同社WR250Fのイメージを継承した、完全なストリートリーガル仕様のいわゆるトレールモデル。電子式燃料噴射システムによるエンジン制御によって実現している、高度な排気ガスコントロールとハイパワーの両立は、ダートバイクの持続可能性に光りを与えるものとして注目に値するものです。特にハードコアなユーザー(たぶん我々のことでしょう)にとっては、それが250ccクラスにふさわしくコンパクトにパッケージングされていることに、非常な安心感を覚えるわけです。ダートバイクはまだ終わっていない、というように。

■ですが、残念ながら現在の、エンデューロと呼ばれるコンペティションの世界では、WR250Rが、いくらかの「重さ」とひきかえに手にしたその最大の美点である「環境性能」のようなものは、まったくといっていいほど求められていません。特に日本のイベントでは、音量規制さえもしっかりと行なわれていないイベントが大多数であるという状態です。本来であればエポックメイキングとされるべきマシンですが、小さいながらそのひとつの受け皿となるべきエンデューロシーンは旧態依然としているというのが現状です。

■しかし数年も経ると、WR250Rがやはり一時代に先鞭をつけた、真にエポックメイキングな存在であったことが、ぼくたちにもわかるんだろうと思います。WR250Rが、動力性能的に旧いモデルにかなわないといって、結局のところ黙殺されてしまうとしたら、消えていくのはぼくたちのほうかもしれません。酒を過ごして日付が変わったのに気がつかない人のように。

■エンデューロはこのように持続可能性の高いテクノロジーを優先して取り込んでいくべきだと思います。

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