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No.018
2000/05/23

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『雨の日のトレイル』

■北海道もいよいよ夏です。毎日20℃をこえる気温。毎日青空!!(梅雨が無いのだ!!)。最高に気持ちが良い季節です。酒の席で友人と議論をしました。梅雨のことをなぜ『雨期』と言わないのか?? ということなんですが、どうでしょう。ぼくの考えでは、日本には乾期がないから雨期も無いのだ!! という結論。日本では一年中じゃんじゃん雨が降りますからね。

■で、札幌の郊外には内陸部に向かって広大な山野が広がっていて、4月下旬から11月下旬。雪の無い季節、ぼくは友人たちとその山野をフィールドにライディングを楽しんでいます。でも真夏は草木が生い茂って、トレイルもジャングルの様相となるので、あまりよくないですね。暑いし、毒虫も多いので爽やかではありません。一番良いのは、5〜6月。そして落葉が終わった10〜11月。毎日毎日走っても飽きることがありません。

■ほんとうにフィールドが広いので、あまり気がつきませんが、走ることができなくなったトレイルも多くあります。その原因はいろいろですが、まずバイクが作るワダチについて最初に触れなければならないでしょう。みなさんは良くご存じと思いますが、登るのが困難なアップヒルのような場所を、雨や雨上がりの日に走るとほんの数台が走っただけで、路面は荒れ果てます。それを繰り返しているとトレイルはV字状の谷のようになり、バイク、クルマはおろか人が歩くことも難しい、道とも言えないような道になります。トレイルの破壊ですね。

■こういうのをアタック系とか、ゲロというのかもしれませんが、レースやイベントではともかく、日頃からやっていていいものとは思えません。「トレイルの破壊とはいっても、自然破壊とまでは言えない」という人もいますし、それは理屈では間違っていないと思いますが、そうした行為や結果として荒れ果てるトレイルの惨状を通じて「ぼくたちの遊びを理解して欲しい」といってもとっても無理があります。

■雨の少ないアメリカ西海岸南部には、バイクやクルマが走って遊ぶために、自治体や地元のモーターサイクルクラブが管理・運営しているオープンエリアや、トレイルロードがいくつもあります。その場所に限って、ライダーとバイクはとても自由に振る舞うことができるのですが、やはり守られるべきルールがあります。ウェットコンディション時に入ってはいけないエリアというのが決められていることもあります。なぜかというと、やはりトレイル、路面の破壊を最小限にとどめ、エリアを楽しいものとして長く維持するためなんですね。

■バイクに乗る楽しさを知ってから同じフィールドに足を運び、環境が変化していくのを見続けていると、がっかりすることが多くあります。トレイルは砂利道に変わり、やがて舗装路になっていたり。またバイクが破壊したトレイルをさらにジープが破壊している場所も多くあります。そうして胸を傷めていると、どうしたことがそこが住宅地になっていたり、コントクリートで固められた橋梁がデンと据えられいたり(そんな時は罪の意識も軽くなりホッとしてしまったり…)。

■確かに、バイクでトレイルを走るってことは、例えトレイルの破壊につながったとしても自然破壊というほどのものではありません。でも、そのトレイルの破壊が自らのフィールドを狭めていくというのは確かなことです。アメリカのオープンエリアのように、明文化されたルールが無いことが、事態をより困難なものにしているとも言えますが、自分たちがこの先どうしていきたいのかということを考えれば、自然にとるべき行動が見えてくるような気がします。

ビッグタンクマガジン
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