Organisation Voice 2004/6

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2004/06/30 (水曜日) 

明け方の雷雨のひどかった今朝は、さわやかな夏空が広がっています。今年の夏に限っては水不足の心配はないでしょう。川という川は満々と水を流していて、いよいよ夏がやってきたって言う感じです。子供の頃は川でよく遊びました。家から10分も走れば石手川には岩堰と呼ばれる淵があって子供たちの夏の格好の遊び場でした。飛び込んだり鯉や鮒は淵の端で時には手づかみで取れる事もあって、魚取りの技術で子供社会は微妙なヒエラルキーをはぐくんでいたのです。それが大人になると魚とるのが下手だったやつが、役所で出世しているかと思うと、あの名人技を持ったやつはしょぼくれているらしい?と噂を聞いて、なぜあの頃の力関係は崩れてしまったのだろうかと思わずにはいられません。社会がもっと原始的な時代なら、きっと彼らがエリートで、子供の頃魚をとるのが下手だったやつはきっと出世なんてできなかったはずです。なにがいいたいのか?いや特に今日はいうことがありません。
今日は1年間かけて研究開発したある工業製品の試作第1号があがるのでこれから工場へ行ってきます。子供の頃からの夢、現実にするのは困難ですが、がんばりましょう。なんのことだ。

きょうの一枚
モンゴルのバットルジ近くの川で、幻の魚イトウ釣りに挑戦中。そこへ馬が・・・?


2004/06/29 (火曜日) 

モンゴルからのレポートはまだなんですが、彼の地では総選挙も終わり保革逆転した模様です。といっても総選挙のたびにこれを繰り返しているようで「何にも変わらんよ」とよく言っているようでした。そうはいってもモンゴルの経済成長ぶりはめざましいものがあり、勝ち組みと負け組みがクッキリ。この10年を知る身には「何か恐ろしいような・・・」気さえするのですが、国民にとっては慢性的な不満が渦巻いているのでしょう。

日本も参議院選挙が公示され、分かりにくい選挙制度のおかげで、相変わらず投票率の低さを心配している報道が多く、「みんなが投票に行けば政治が変わる」というまことに分かりにくい説明が気になります。まあ政治の事は「言わない」ことにして、そろそろ夏本番!が気になる今日この頃です。昨年はラリーも終わったのでモンゴルでひと月近い避暑!!!生活だったんですが、今年はどうもツーリングもないし、暑い大洲で過ごさなければならなさそう。

みんな大洲に来てください。来訪日時をメールいただいているとご案内!しますよっ。また近隣の内子と宇和でも同様に町並博が賑やかに開催されています。

きょうの一枚
えっと、そのモンゴル避暑の2枚・・・こんなのをクライアントに知られたらどうしよう。


2004/06/28 (月曜日) 

「終わりなきもの、それが生命。」
これは手塚治虫の大作「火の鳥」の最後の言葉です。
それは昨晩のNHK!日曜日の夜7時30分、何夜かで放送されていましたのでご覧になった方も多かったのではないでしょうか。僕はずいぶん昔に「火の鳥」を読んで、その壮大で宗教を越えたところにある「生命」の概念に驚いたものでした。当時の絵とは、ずいぶん違う洗練されたアニメに違和感は覚えたものの、僕は昨晩のそれを見て「終わりなきもの・・・」と言う言葉に深く感動しちゃったのです。

その「火の鳥」では現人類が絶滅した後の30億年後に、地球上で再び生命の進化が始まり人類が誕生するのですが、まあ全くいまと同じような進化を遂げる事は、確率的にはないわけです。また30億年後というのは地球そのもの、というより太陽が終焉を迎えかけているはず。などとせっかくの感動に水をさす自分も自分なんですが、そうこうしていると9時からは民放で映画「未知との遭遇」が始まりました。火の鳥の画像と飛来するUFOの母船のイメージが良く似ている事に驚きましたが、やっぱり僕は納得が行きません。

ナニが納得いかないのか?というと、考えてゆけば必ず突き当たる「神の領域」のこと。人類にはなぜ知的好奇心、科学的探究心が与えられているのか。なぜ進化の過程でこんなにも「考える」ことがでるようにしたのか。そのくせ絶対到達できない思考と理解の限界が設けてあるのか。理論物理学が発展しても、やはり宇宙とは何か?宇宙の外には何があるのか?と考えると思考停止にならざるを得ないのです。

九州の小鶴さんの後輩が、日本最年少のセブンサミッターになりました。野口健の記録を破るものですが、世界記録はわずかの差で譲ってしまったようです。しかし8000mを越えるとそこは神の領域と恐れられたチョモランマの山頂に立つ顔にビックリ、まるでそこらの山に登った時!みたいな写真なのです。若い世代の台頭著しい昨今です。

われわれの周りにも、生命力溢れる力強い若者たちの姿が、もっと増えるといいのになあ。

http://idrisa.sea-links.ne.jp/index.htm

きょうの一枚
山田オート商會只今開店準備中!!目玉の一つR69S。古い町並みを流すのです。
 


2004/06/25 (金曜日) 

「THE FUTUER IS WILD」驚異の進化を遂げた2億年後の生命世界!という本をぱらぱらと読んでいる。5000万年後から2億年後の地球上の物語であり、もちろん仮説なのだが科学的に検証されている。もちろん人類の姿は無く、大陸の移動で第2パンゲアと呼ばれる新大陸が誕生していて、氷河期を乗り越えて生態系は激変してしまっている。考えさせられるというよりもエンターテイメントといって良い。

人類がどのような終末を迎えるか?などというけちなSFとは完全に決別しているが、はて人類はいつ、どのようなカタチで、その終焉の時を迎えるのだろうか。インディペンデンスデ イやデイアフタートゥモロウでは、それでも人類はかろうじて生存し新しい協調の時代へ向かう姿が描かれているが、実際に訪れる現実はそれほどたやすくはあるまい。SFにはやっぱりどこか人類への夢とロマンを失う事がなく、「なんとかなる」「きっと頭の良い人が考えてくれる」みたいな危機意識の低さの典型を形成してしまっていて、水戸黄門的でもある。

昨日書いた「大局を見る」ということがここまで大げさな事ではないにしろ、いずれ滅びる事が確約されている人類の小局をいかに生きるか?哲学的な迷路の入り口で、その中に入り込むことをためらっている自分たちの姿が見えますね。

ならば、生を謳歌すればよいのか?というと実にそうばかりでもない様子です。残り少ない人類のわずかな時間「余命何ヶ月と診断されたら保険金をお支払いします。」みたいな状態になりそうな今日この頃。戦争も宗教も醜い企業間の争いも、特許がどうの著作権がどうの、金利がどうの、なんて現実逃避?で、僕はバイクで旅に出て自由人になるんだ!!!

「えっ、3時からクライアントが来る?」
「はいわかりました。」

 

きょうの一枚
これがその本、イラスト(CG)もふんだんに使ってあって見る分にも随分楽しい1冊です。当HP内の平井商店街にもこの本を 紹介中。


2004/06/24 (木曜日) 

「大局に着眼し、小局より着手す。」
モンゴルのラリーの際に、ともにヘリコプターに乗った事のある人は気付いたかもしれないけど、ゴビに差し掛かりヘリから見る地表は、草の無い茶褐色になって来るんですね、ところが着陸して地面に降り立つと不毛のはずの大地は、緑の草原なのです。これはまばらになった草を水平に真横から見ると重なり合って緑の草原に見え、上空から俯瞰するとまばらな草は見えずに、茶っくれた土地が広がっているんです。
ものの見方がこれほどに方向によって違うものか!と。まさに驚嘆です。またヘリからラリーを見るようになってからというものナビゲーションに関する概念が変わりました。これはコーポレイトガバナンスにおいても同じことが言えます。たった一つの決断も、ラリーで言うところのたったヒトコマの判断も、そのたった一つずつの積み重ねでできている大局があってこそなのです。よく似た故事には「木を見て森を見ず」とありますが、やっぱり全体像をつかむ事が大事です。

われわれはどこへ行くのか、どこへ行きたいのか。ラリーの朝、メッカの方角を拝むイスラム教徒のように、ゴールの間違いない方向に向けて念を発する事です。そしてどういうラインを描いてそのゴールに向かうのかを知り身体に入力します。
そしてヒトコマずつ対処してゆく事なのです。
もしもミスコースしてどこにいるのか分からなくなっても「平気」なのです。へへっ。人間の能力がGPSをもしのげるはずです、渡り鳥のように。

きょうの一枚
う○ぎさんや、釣りに行く?


2004/06/23 (水曜日) 

僕たちは実に20年もの間、モータースポーツイベントの開催を続けてきた。20代後半だった山田少年?も思えば歳をとったものである。くる日もくる日もバイクに乗って山々を駆け巡りルート制作だなんだと、まるで酒飲みの言い訳のようにバイクに乗っていた。ただしあの頃こうしたバイクに乗って競い合うということが、果たしてモータースポーツという認識の中にあったかというと、僕にさえ答えはNOのような気がする。むしろ激情のようにバイクに乗り、言うなればその行為はスポーツの対極にあったようにさえ思う。いや待てよ、ひょっとするとモータースポーツそのものがその激情の発露の最たるものかもしれない。他の多くのスポーツと違い、金もかかる。夜な夜な過ごす粗末でも雨風のしのげるガレージも欲しい。下手をすればマシンより金のかかるトランポも欲しい、毎年のごとく流行に左右される新しいウエアもなくてはならない。

遠征に行かなくては、もちろん結果も出せない。で、そのモチベーションは何か、と自分に問い掛けてみる。と「それゃ、愉しいからだ」ということになってしまう。スポーツはナニにしても愉しい、もちろん苦痛で苦しくて苦しくて止めてしまいたくなる事だってあって、それにしても後で思えば愉しいことなのである。

さて、僕の場合やがて主催するということだけが仕事じゃなくなってからというもの、なかなかバイクに乗る暇がない。で、たまに乗ってみると上手く乗れない、でだんだん乗らなくなる。でもいまだに「ヒマさえあれば」と秘密の地図ならぬバイクの1台や2台はいつもしまってあるもんなのさ。まあモータースポーツは、参加者と主催者の両者が在って成り立っているわけで、いずれかでは成り立たないし、参加者が良き主催者を求めるように、主催者も質の高い参加者を求めて努力をする、いい関係じゃないですか。この両者がいて、バイクがあれば「日々、これ愉し」じゃないですか。

 

きょうの一枚

TBI2DAYSこんなところ走ります。2夜連続!四万十川と沈下橋

天をも穿つ峻嶺(大袈裟ですね?剣山のコトです)や、網の目のように走る林道群。そんなところもトーゼン走るのですが、膨大なストックの中から大量の山の写真が出てきて
「剣山ってドレ?」というわけで今日も今日とて四万十川、本日は屋形船つきです。
川面を眺めて語らう2人の後ろを、コッソリ通過するライダーがなんとも悲しい1枚です。
四万十川をゆく屋形船は、西土佐村や中村市から就航していて、
名産の川エビや鮎をいただくことができるようです。夏の一夜の贅沢ですねぇ。
四万十川名産と言えばもう1つ、鮎の火振り漁にその名を由来する
栗焼酎「ダバダ火振り」。TBI2DAYSのお土産にオススメの逸品です。是非。


2004/06/22 (火曜日) 

今日は素晴らしい天気!!モンゴリアンブルーな?空!全くバイクの旅に出たくなります。さて、ラリーレイドモンゴルのARCHIVEが続々と掲載されていますね。1998年の大会で印象に残ったことというと、モンゴルの西部にあるホブドのビバーク地の空港での事。空輸された食糧などをピックアップに空港の建物に入るとずいぶんな人だかり、しかもみんな着飾っているではないですか。若い女性も多い。と旭鷲山がいる。彼に「アッ、キョクシュウザン」と言うと彼も「アッ、ニホンジンダー」どうしてこんな地の果てに日本人がいるんだって顔。こちらも何で旭鷲山がコンなところに、と思っているとお迎えの人ごみの中にもう1人の旭鷲山が居た(のは、まんまソックリのお母さん)どうやら、このカザフの土地ホブドは彼のお母さんの田舎なのでした。
先日、名古屋場所の新番付が発表されましたね。モンゴル出身の時天空が白鵬に続き、モンゴル国勢で6人目となる新入幕しました。相撲好きのムッホは今からワクワクしているんだろうなぁ。

きょうの一枚
TBI 2DAYSこんなところ走ります。「四万十川と沈下橋」
今更なんの説明も必要ないですね。
最後の清流と謳われ、その流れは太古の昔から美しい渓谷を育み、
流域の暮らしを豊に潤してきた四万十川。
そして、この大河の氾濫と先人の知恵が生み出した欄干のない橋、沈下橋。
自然の背景に人工物が見事に溶け込んだこの風景が体現するのは、
自然に逆らわない、人と自然のイイ関係。
そんなことも、まずはこの橋の上に立ってちょっと考えてみましょうか。
それにしてもこの盛夏の深い緑と清涼感を湛えた四万十川の流れ、そして沈下橋。
モンゴルも素晴らしいけど、四国もやはり素晴らしいの一言なのです。


2004/06/21 (月曜日) 

最近HPのパワーアップ作戦が進行中です。本のコーナーやモノマガジンというようなコーナーまで立ち上がります。忙しいコッチャ!なのですが、本を紹介するのはとても面白い事なんで、ちょっとしばらく頑張ってみます。
さて6月も後半!ということは今年もすでに半分が消化した訳で、いよいよ2005年計画を立ち上げなければならない時期にきています。さて、海外ラリー組、パリダカ組がお忙しくなるのですが・・・果たして20周年のわれわれは忙しさの彼方に、画期的な2005年を発表しますからね。

きょうの一枚
美しい大草原と旧ソ連製のVOLGA(ボルガ:GAZ-24)モンゴル情報局でも取り上げられましたが、ウランバートル市内の交通事情は壊滅的。でも今も田舎はこんな感じ。ああ、やっぱり素晴らしいです、モンゴル。


2004/06/18 (金曜日) 

まだ、子供の頃、僕は社会科の授業中、よく世界地図を広げて飽きもせずに眺めていた。サハラ砂漠や喜望峰、ヨーロッパの国家の名前、首都の名前「本当にあるんだろうか?」そんなふうにも思った。そして好奇心を更にあおったのは中央アジアの都市の名前だ。何故かサマルカンド、タシケント、カシュガル、楼蘭などとネーミングにはしびれっぱなしだった。ロブノールという湖(さまよえる湖)の話にも目まいのようなものを覚えた。そのノールというのがモンゴル語で湖のことだというのは、それから30年後に知るわけだが・・・・・。
そして、子供の頃世界地図を眺めた世界の秘境にいったいどのくらい旅をすることができるのだろうか。ある時から、その子供時代の思いが半ばライフワークのようになってきた。しかし、ただ旅をする事は実は難しい。

きょうの一枚
第3回ラリーレイドモンゴルのETAP3のビバークは砂の中。驚くべく高緯度に広がる砂の中のゴール地点。激しい闘いの末に辿り着くビバークはラリーのオアシスじゃなきゃね。


2004/06/17 (木曜日) 

その後。例の「えひめ町並博2004」の中で、担当している大洲では、7月17日から10月末の予定で、「山田オート商會」というのができます。
まあどちらかというと町屋の軒先と土間をバイク屋仕立てにしたなんていうかミニミュージアムなのですよ。展示車両はメグロ2台、陸王2台、トーハツ1台。ラビット1台、BMW R69S+サイドカーなどサイドカーが3台。これらも半分は入りきらないのですが。。。でサイドカーでは町並み遊覧ドライブ(もち有料なんかも予定してますが、、、果たしてどうなる事ですやら)

きょうの一枚
奇跡の砂丘。それは干上がった湖の南岸に聳える柔らかい砂の連なりだった。


2004/06/16 (水曜日) 

TBI2DAYSまで「えっもう1ヶ月ちょっと!?」というところまでやってきました。一度大雨があったあとに、ルート制作に出かけよー!と思ってるのですが、梅雨に入ってから、大雨が降りません…「イヤナ予感」でも昨夏は梅雨明けが遅かったのですが、いつも7/31−8/3の四国は大快晴なんですよ。でも暑いけど。そしてエントリーマシンはビッグバイクが久しぶりに大挙してます。どうぞお楽しみにねっ!

きょうの1枚
昔からTBIでは毎回必ずとおった横浪三里。みごとな海岸線と太平洋のコントラ
ストが美しい。さてTBI 2DAYSではとおるのでしょうか!


2004/06/15 (火曜日) 

1997年第3回ラリーレイドモンゴルに、TOYOTAのメガクルーザーが投入されましたね。これは、メディカルカーとしての多機能を満たすために栃木トヨタの社有車をお借りしたものです。ドライバーたちも派遣されて、なんと全行程を走破。最も速くホブドの西まで走った大会だったので、大変さもひとしお!の大会でした。そして次の年パリ・ダカに向う僕たちのランドクルーザーは、栃木トヨタのスポンサーも受けることができたのです。こうした冒険に挑戦できるディーラーの力ってスゴイと思います。新しいパートナーシップの輪を探して行きたいと思いますが、いかがですか?

きょうの1枚
そのなつかしいメガクルーザーの勇姿。世界の市場ではハマーが完勝。パワーがちょっと…。


2004/06/14 (月曜日) 

素晴らしい快晴が続きます。みんなは「暑い」っていっていますが、僕には最高に快適。夏のモンゴルに順応した体は、湿度さえ低ければどんな暑さも平気だ!!!さて、今日はモンゴルの西の果て、カザフ族の町「ホブド」にいったというお話。そこは本当に中央アジア、清朝の統治下にあった気配を残しつつも、カザフ族などまさにシルクロードの民のエリアだ。ルートは新疆ウイグルに延びていて独自の交易も行われている。不思議なところだ。
今日の一枚はそんなホブドのモンゴリアンブルーの乾燥しきった大陸の空気感と豊かな水をお届けします。でもこの川渡りは、さまざまなドラマも生みました。川を渡って右手10kmほどのところがもう国境、ウルムチは近い。


2004/06/11 (金曜日) 

台風大接近中の四国は、朝から大雨が降っています。梅雨時からこうして台風のやつが直撃するのは、ここ数年の傾向ですかね。衛星画像で見る限り日本列島はスッポリと雨雲の中・・・デイアフタートゥモローな感じです。サミットでは環境問題について何も話し合われなかったと怒っている環境学者のコメントが秀逸でした。地球温暖化対策はもう待ったなし!だというのに中国では高度成長が、世界の自動車産業界に自重も反省もさせない勢いです。ロシアも実は高度成長で、この二つの国で高級車は売れに売れ・・・それは恐ろしい事が起きそうな気配です。

さて四国の林道のお話その2
四国は香川、徳島、高知、愛媛の4県が四国山地で県境を接しています。石鎚山系と剣山系からなる山地は、どこも急峻で1992mをピークに険しい地形が魅力的な山容を形作っています。そして太平洋からやって来る湿った空気が山系に行く手を阻まれるや、日本有数の多雨をもたらせるのです。瀬戸内側は雨が少なく対照的な表情を見せるのですが、四国の面積のほとんどを占める山間部は「一雨ごとに太る」と言われた杉を主体とした林業が盛んで、戦後から近年に至るまで「よくもまあこんなところまで」林道を抜いていったのです。やがて林業は衰退してゆき、荒れた山と林道が取り残されていった。そして現代、やっと水源域の森の大切さが見直されてきました。保水性の悪い杉などの植林をしすぎたため山が痩せていくのです。雨が降るとたちどころに河川は増水し、雨が上がってしばらく経つと水位は下がってしまいます。とうとうと流れる川の姿は過去のものになりつつあったのです。あれほど原生していたブナなどの広葉樹は、土をつかみ水を蓄えて時間をかけて地中に流していったものです。それでもまだ四国の川は十分に美しいのですが・・・・日本各地の林道を旅して思う事は、美しい日本の風景、山と川と緑豊かな自然は、まだ大丈夫、でももう臨界点が被いていると言う事も知らなければならないでしょう。
そんな愛情溢れる気持ちで四国の林道に接してみてください。手付かずの原生林や広葉樹の風景林もありますから。

今日の一枚
されど四国の林道は、素晴らしいの一言です。


2004/06/10 (木曜日) 

四国の林道のお話を少し。
小学生の頃、僕は高知から転校して松山に来た。高知市内を出ると、あっという間に道はダートになる。国道33号線だ。川沿いの細い道は離合も難しく、対向車があるたびにバスの運転手が、大げさに反応するのがおかしくて、川を眺めたり運転手の動作を眺めたりしていた。ほこりだらけの道は、6時間を要し三坂峠に出て松山が一望できる頃には、バスの乗客も運転手ももうヘロヘロだった。唯一元気なのは僕だけで、一番前の席に座って犬のように顔を出して、遊んでいた。やがてそうした道路は舗装され尽くしたものの、山登りに通うようになってからはまたそうしたバスの旅を愉しんだ。

四国の道はおしなべて林道だ。林間の道だ。そして道は川沿いに作られるから片側は必ず崖なのだ。山側の岩がオーバーハングになってのしかかってきたり、場合によっては素掘りのトンネルでヒヤリとしなければならない。そしてさらに山へ向かえば、今も当時を髣髴とさせる道がたくさん残っている。それがいまだに子供の頃の自分を見つけられる小旅行が出来るという日々なのだ。TBI 2DAYSでは、そんな四国の山々をたっぷりとご紹介する。これから集中豪雨が終わるのを待って、とびっきりの日本の夏をお届けします。

今日の一枚
そんな四国の林道の夏


2004/06/09 (水曜日) 

僕は大洲でオープンカフェをすると言いましたが、この話は中止となりました。かわってヘンテコなオートバイ販売店風のジョークショップを7月から10月末まで開店させます。BMW R69Sやトーハツなどがお店に並ぶ予定。ただしこれは非売品。町並み修景事業の一貫です。OpenしたらここのOVに写真付きで場所も分かるようにアップしますので、ぜひ遊びにきて下さい。
「お疲れ様です。仙波です。」がはじまりました。素朴な筆致がみなさまを楽しませてくれる日は遠いでしょう。ぜひご期待下さい。

きょうの一枚
今日からラリーレイドモンゴルのARCHIVEがスタートします。1995年の第1回大会から1点。賑わうゴール風景。


2004/06/08 (火曜日) 

日曜の夜は、賑やかな連中がやってきて、夜が更けるのも忘れて、騒いでました。TDNでもおなじみの森 源太くんは、午前2時ごろ2曲を披露!!ぜひみなさんも応援?してあげて下さい。というのもゲンタ君、今度のTBI2DAYSに挑戦します。免許取得後まだ数ヶ月の彼が、その根性で走る姿もともかくラリーのビバークに早く帰ってきて元気な姿で歌って欲しいと思ってます。楽しみ楽しみ。
さて、賑やかな連中とは川○さんと麻○さんというPIYOKO隊と、池○君!!「あれ、まだ日本にいるの」「ええ」「いつ行くの」「7月末ころかなあ」「じゃあTBIに来てよ」「えーっ」果たして○町君はTBIに来るでしょうか。「おい、例の話OVでバラすぞ」とおどかしときました。「かんにんして下さいよー」だって。はて池○君とは誰のことでしょうか?

きょうの一枚
ラストTBIを50ccで走る池○君。これでSSは上位にくいこむからおどろき。この時の参加205台。あれから3年またまたTBIですぞ。


2004/06/04 (金曜日) 

ごめんなさい僕は間違えていました。講演などでも平気で間違った事を言っていました。それは地球温暖化効果ガスの排出量の削減に関する京都議定書にある日本の削減目標の事です。2008年から2012年の間に日本は1990年の排出量にするんだと間違っていました。1990年比マイナス6%でした。お詫びして訂正いたします。どこでどう覚え間違ったのか・・・・お恥ずかしい。

では、2002年は1990年比で7.6%増なので、本当にこの数値目標が達成できるのか!!こたえは「Yes!We Can」です。
それは困難な道のりではあるのですが、やるでしょうね。河川を見て気がつくのは、日本中の川の水が10年前に比べると驚くほどきれいになっています。誰もそのことを評価しませんが、環境庁や地方自治体そして生活者の努力あればこそでしょう。排出=エミッション、それは排気に留まらずNEDOの研究会では、ブレーキパットのカスが年間何万トンも排出されているなどの問題も提起されているばかりか、燃費向上の為にばね下の軽量化も、日々検討されている中で「ブレーキパーツが軽量化を考えていない」という指摘も上がっています。走行するエネルギーを吸収するブレーキからエネルギーを回収しようという試みは、プリウスではすでに実用化されている通り、これから標準化の道をたどります。
先ごろ日産はすべての車を10%軽量化すると発表しました。またトヨタの技術供与でハイブリットカーを完成させたというニュースもあります。ハリウッドではもう行き着くところまで行き着いて買う車のなくなったセレブたちが、フェラーリかプリウスか迷っている!というくらいです。

10年後、いま町を走っている車の何パーセントが合法的に走れるんだろうか?と考えれば、答えは0%に限りなく近いといわざるを得ません。なのに僕は1974年の3.0CSLが欲しいんです。燃費も最悪なんです。ごめんなさい。でも、次世代の都市間交通の主役はモーターサイクルになるのは間違いありません。ホントです。

 

きょうの一枚
ゴビのラクダです。もちろんゼロエミッションとはいきませんが、非常にエネルギー効率の良い乗り物?です。


2004/06/03 (木曜日) 

 

「彼方へ」が最終章に突入してしまいました。さまざまな事のあった2002年を書かなければいけないのだ、と肝に銘じています。人の記憶とは便利なもので、都合よく風化していきます。人の噂も75日と・・・2ヵ月半もすれば忘れ去られていくのです。最近は特にその期間が短くなってきているようで、ショッキングな事件もすぐに忘れ去られます。
この忘れるという機能は、人間の限りあるメモリーを有効に使うためのものなんだろうと思います。また忘れて行かなければ、蓄積されていくだけでは、全くもって脳みそが破裂しそうになるはずですねえ。

そんな外部メモリーが「日記」にあたるもので、「彼方へ」を読んだ多くの方から「いや、よく覚えてるねえ」とか「誰かが横にいて記録をしてたの?」とか言われますが、誰も「日記をつけてたんですねえ」とは言ってくれません。もちろん日記をつけたりはしませんが、最初の頃のパリダカはつけてたんですよ。「記憶」というのは、草原に沈む西日のように黄金色に辺りを染め上げていて、過酷な過去も、痛恨の昔日も美しい思い出に変えてしまいます。だからこそ変わってしまわないうちに書き記さなければ・・・・

きょうの一枚
今日も会社に、R1200GSがやって来ました。地元のBMWの正規ディーラーの営業マンが試乗車を持ってきたのです。「そうだ、週刊バカジャのあとを書いてくれよ。」「エエーッ」「そしたらGSを○○○○○○○○んですよね?」「○○○○○○よ。」「さて、どうなります事やら。」


2004/06/02 (水曜日) 

イラクでは暫定政府が誕生し、今月末には主権委譲が行われる気配。これを阻止しようというテロが激化している毎日だ。
この戦争はなんだったのか、という答えは後世の歴史学者に委ねたほうが良いのだろうが、太平洋戦争はなんだったかという答えは、今の学者からは統一した完全に説得力のある回答は出てきていない。ばかりか、最近の右傾化とあいまって、日本の真の戦後は終わっていないような気がしてならない。

宗教が戦争の引き金であるほうが、経済が引き金になるよりは良いような気さえする。確実に近い将来は枯渇する石油。なのに世界の自動車産業はかつてのスーパーカーブームのような様相。世界中の都市という都市はSUVが溢れ、慢性的な渋滞はやむ事が無い。「文明の衝突」を書いてまさに今の世界を見事に予言しきったサミュエル・ハンチントンは新著「分断されるアメリカ」でアメリカの崩壊を書いているってまだ読んでないけど。
多くの価値観を有するアメリカは、アイデンティティとなる民族意識が乏しいはずである。こうした最近のテロ攻撃を受けた事に端を発した蛮行は、西部開拓史のフロンティア精神とは程遠いところにある出来事だろう。精神はともかく蛮行は同じ?賛否・是非・支持不支持は国論を分断する事はままある。しかしそれはアイデンティティあれば「国論を二分する議論」も余地はある。(日本は変だけど)

しかも世界最大の石油消費国アメリカ(世界の石油需要は1日8000万バレル1バレル確か157リットルだったので換算すると125億リットル!1日ですよ。一人当たり2リットルだな、60億人で割ると。ドラムカンにしたら6280万本!年間300億バレルそのうちの25%をアメリカ一国が消費しているのね。人口は5%?くらいなのにね)これはもう崩壊しなければ人類は生き残れないほどの危機をこの国がはらんでいる。中国もそう。今中国が世界2位の消費国。原油の取り合いが新たな戦争を生むだろうと思う。それを良く知るあるテロ組織は、つい先ごろには世界最大の産油国のサウジの外資系石油企業に仕掛けたのだろう。いずれにしてもアメリカの学者(誰かは忘れたけど)が言ったね。
「アメリカは世界を必要としているけど、世界はアメリカを必要としていない。」

なんてこんな事ばかり書いてごめん。それよか楽しく「燃費の良いバイク」で明日の世界を考えようではありませんかしら。

 

きょうの一枚
今日の一枚は「彼方へ」最終章突入記念で2002の試走からの2枚。
ジンストに96年に作った石積みを補強?する。こうしたコマ地図上の目印である石積みなんか「SSERオボー」と呼ばれるものもモンゴルの奥地にいくつかあります。もう一枚はデューンで遊ぶバイラーとアンチャン。疲れを知らない子供のようです。


2004/06/01 (火曜日) 

スンゴイクルマが事務所にやってきたので、てっきり右翼かと!思って・・・と言うのも先週かかって来た電話。「おー、大会があるけんのお、頼むぞ、のお協賛金や。」ちょうど機嫌の悪かった僕は、なんか切れる音がしました。ブチッ!「ほーう。お前は馬鹿か、それが人にモノを頼むときの話し方か!ガチャン」と切ってしまっていたのだ。切ったあとで、面倒な事にならなければ良いなあ、なんてあとの祭り。でもすっかり忘れてしまっていました。
「あーあ、やっぱり来たか。参ったなあ。やっぱ警察に電話しよ。」
電話機に手を伸ばしかけていると、案の定クルマからは人相の悪そうな坊主頭の親父が!
「しかしどこかで見たことのある風貌ではあるなあ、あああそこの右翼だったのか(ウソ)」
なんて思いながら、クルマを良く見ると黒塗りのウニモグ・・・・右翼かと思しき親父は、胸にTBI2と書いたTシャツを着ている。
「何だ、脅かしやがる」
歩いてきたのは、高知のベンツオヤジことチカ○さん!ってごめん。そういえばゲレンデバーゲンもあるし、トランポのベンツトラックもあるし、フサベルにGSにtm!
「やっぱその道の人なのか?」
ウソウソそれなのに
「今月からタイヤ代が値上がりするのでしんどい!」
そーな。とまあそのくらいにして、でもとても楽しい人です。
「エントラントの荷物運ぶのにちょうど良いから、貸して!」
「ええーっ」
と言いながらパワーゲートの実演もやってくれました。
いやほんとに、ハマーに乗るおじさんもビックリでしょ。でも彼が着いたときに僕が読んでいた本は、ナショジオ「枯渇する石油!増え続ける需要。SUVの増加と中国のモータリゼーション」みたいなことが書いてあって。昨日OVに書いたなあ。無くなって行くものへの愛着はひとしおです。ねえ。
そんなこんなで今日の1枚は当然「ウニモグ」こんなレジャーヴィークルなつもりで作ったんじゃないんですけどねえ。

さてそのTBI 2DAYS!すごい事になってきそうです。