Organisation Voice 2008/06

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2008/06/30 (月曜日)

試走隊レポート

6月30日
試走チームは予定の計画通りウランバートルにゴール。最後の二日間は強烈な豪雨に前進を阻まれましたが、日本のそれとは違いほんの数時間で終わります。しかしそのあとはピストが流されたり大きなクラックが発生したりと、なかなかの凄まじさで涸れ川には奔流がほとばしり家畜たちは立ち往生。どうか本番でこのような雨に遭いませんようにと祈るばかりです。日本も集中豪雨の季節ですが、どうか大きな災害がありませんように。

さてルートを総括しましょう。

今回のルートは、一言で言えば「本当にこの大地は、世界で最も美しい」と感じる日々です。多少テクニカルなエタップ3は、その分だけ美しさも格段。

またループが2エタップありますが、この二つはナビゲーションの腕が試されます。ルートを作ったSSERとナビゲーションの駆け引きをしましょう。

エタップ7はハラホリンのエルデニズーから北に伸びるトルコの資金で整備した新しいアスファルトでリエゾン。各国からの参加者の歴史的な好奇心を満たす、オルホン川流域の文化遺産と景観を堪能してください。そこにはトルコが支配していたおそらく紀元600年代のころの石碑などを収めた博物館の脇からSSがスタートします。これは唐の時代に皇帝とやり取りした書簡が碑文となって1400年もの間草原に佇んでいたものなのです。当時も今も安定的な統治には相応の困難を伴ったものです。西安の碑林博物館を思い出して感慨深い気分になります。

そのエタップ7は2つのSSで構成されています。1本目のSSで、驚くような光景を目にします。木々に覆われた山々が、まるで南の島のような景観を見せます。モンゴルでは見たことのない不思議なランドスケープに足を止めることに。

ラリーの側面では競い合うという姿の真摯さに、いつも心を動かされますが、きっと参加するもの誰もがこの濃厚な2008のルートに酔いしれることでしょう。


2008/06/29 (日曜日)

試走隊レポート

6月27日試走9日目
「セイフティ・ファースト」

試走も大詰め。終盤の山場でラリーは面白くなるのですが、悩みはMOTO-AUTOが総合順位でひとくくりになっているところにあります。テクニカルな山道が多くなれば当然MOTOが有利に。逆にゴビハイウェイの大縦走をやるとAUTOに分が上がったりというところでしょうか。今日は西の空に凶悪な黒い雲が湧きその中には閃光が・・・神の悪意のように感じた中世の人たちもさもあらんという感じ。オルホン側周辺はあっという間に大洪水。これほどとは思いも出来ないほどの激甚ぶり。もちろん通り過ぎれば風も雨も収まるのですから。ゲルも水に浸かっています。たった数分で道路も崩壊し河川が氾濫するほどの雨の降り方はやはり日本でもありません。モンゴル人もビックリ!なのですから、やはり異常気象かもです。

しかしわれわれには、その危険な雨を突いても試走の際には必ず立ち寄らないといけない場所があります。最近では朝青龍で有名になったホジルトの北。2002年の事故現場です。近づくにつれ胸が詰まります。毎年かかさずお参りをしておりますが、来るたびに安全への誓いを強くします。それは参加者個人のためであり、極論はモータースポーツの未来のためといっても言いでしょう。安全は全てに優先する、セイフティファーストを私どもも参加される方ももう一度思いを強くしましょう。ラリーモンゴリアはその安全対策に掛けるコストが少し高めで頑張っています。海外からの参加者の増えてきた今、いっそうの安全への誓いを強くしました。

プロテクター類、ネックブレス、さまざまな細部まで安全を心がけてください。それはかけがえのないあなたと、あなたの大切な人のためです。


2008/06/27 (金曜日)

試走隊レポート

6月26日試走8日目
「こちふかば。」

だいぶ仙人みたいな暮らしに慣れてきた。今年試走に選んだタイヤは10年前のパリダカのときのデッドストック、ミシュランRA2。ワークス御用達のタイヤであこがれて大量に手に入れたが、本番では砂に弱くてスペアで持っていったBFにそうとっかえしてしまった。ところが今回、もうゴムの耐久寿命もとっく!なこのタイヤが実に気持ちが良い。過去にないくらいの快感なドライビングにはまってしまった。このタイヤはおそらく2年くらいで製造をやめたものだ。ちょうどミシュランがBFグッドリッチを企業買収して、オフロード用を全てこちらのブランドに統一してしまったのである。

ともかくおかげで試走は順調。ドライビングとルートブック作成も上々です。

さて今日は無理を言って冠スポンサーになっていただいた参加者でもあるFA-coatこと仲田コーティングの社長、松野竹己さんについて書こうかな。

ボクが松野さんにはじめて会ったのは90年のパリダカールかと思う。赤い靴を半分に切ってリアに貼り付けて「赤い靴号」とかってやって来てた。「なんて趣味だ!?」と思ってやら最近その話になって「良いアイデアだったろう?」といわれてボクは思わず後ず去った。あっいや、スポンサーの悪口を書かなくても・・・次の年は、パリダカ30年史に燦然と輝く!いまだに総集編では必ず出てくるテネレの大ジャンプ!いやリビアだったか。見事な射出放物線は、やらせとしか思えないくらい美しく、かつラサンク(フランスのテレビ局)のヘリの前で、そうなることが示し合わされてもこうはならないくらい見事に助走から、衝撃の着地までが完全に収められている。ボクは近くのデューンの上から一部始終を目撃した。おそらくその年のTBIに松野さんの姿があった。そのくらいからボクはこのおじさんがとても大好きになった。いまは本業が手広くとても忙しいのに、必ずモンゴルにはやってくる。バイクで来たかと思えばここ3年ばかりはFJクルーザー・・・今年あたりは足が急激に成長してて、案外やるかもしれません。

そんな松野さん、今大会の開催のために大応援をしていただいたのです!参加者の皆さんも出来れば「ありがとうございます!」という気持ちで追い抜いていってください.もとい、追い越されてもそんな気持ちで許してあげてください。

今日の一枚
菅原さんから届いた「道」の書。菅原道真・・・を思い出しました。大宰府に流さされて?こち吹かば においおこせよ 梅の花 あるじなしとて はるなわすれじ ちょっとちがうかもだけど、僕も残してきたぶどうの若木が、主を忘れずに実をつけてくれることをゴビ砂漠から願ってるというお気楽振り。


2008/06/26 (木曜日)

試走隊レポート

6月25日試走7日目
「天才シェフの日々」
履歴書こそ書くことは無くなったけど、自己紹介欄の趣味とか特技とか書く時に、いつも悩む。「うーう、趣味とか特技とかって言われてもなあ・・・」で、最近気がついたのだけどボクの趣味と特技は「料理」なのではあるまいかと。この試走の7日間の朝夜のご飯!お昼のお弁当はボクが作っている。持ってきた食材は、玉ねぎとジャガイモとニンニク、ムッホがウランバートルで買ったベーコンの塊とロシア製らしき牛肉の缶詰。そんなもので毎日毎日飽きないメニューを考えなくてはならない。米は中国米でこれが普通に炊いたのでは食べられたものではない。

調味料はさすがの、塩コショーにオイスターソース、トリガラの粉末。塩こぶ、ケチャップにマヨネーズ。そんで、最もたくさん消費するのがオイル、キャノーラ油にゴマ油、オリーブオイル。

ある日道端で遊牧民から釣り上げたばかりのイトウを買った。3000ツグリグ、まあ300円だ。その夜は、その遊牧民に小麦粉も分けてもらって、盛大にイトウの唐揚げにニンニクやポテトチップスまで作る。普段の生活ではとてもとても禁忌しているアブラ分の多い生活だ。ポテトサラダにも大量のオリーブオイル。ぱさぱさの中国米は、ごま油とオイスターソースでふっくらと炊き上がってみんなビックリ!!と、天才シェフは、試走の成否の鍵を握る最も大切な「食」について、走りながら考えるのでありました。帰ったら試走の食事のレシピ本でも出そうかなあ。

で、いまのところ全ての食事に全員の◎を頂戴しております。こんなキャンプ生活で揚げ物まで作るボクってさ・・・

その試走もいよいよエタップ5、折り返し地点までやってきました。明日はループコースを作ります。ループってのが実に難しい!距離のあわせ方がね。

ところで、今年のラリーモンゴリアにはモンゴルからは8台のMOTO、4台のAUTO、そのほか10台?のロシアのエキスペリエンスランのメンバーなど続々。全参加者のうち日本人比率は50%くらいになっちゃうのでは?

そうそう、貨物は天津を出発。6月中に中モ国境を越える予定。7月からは北京五輪の規制が始まるので身動きできなくなるようです。

それにしても今のモンゴル、かなりな場所で携帯が通じるのでビックリ!!国際ローミングした日本の携帯もお持ちくださいな。


2008/06/25 (水曜日)

試走隊レポート

6月24日試走6日目
「道について考えた。」

試走の旅は実に忙しい。GPSの自記記録デバイスは確実に作動しているのか?ルートはこれで合っているのか、確実なルートブックが記されていっているのか。そういうことに加え、マシンのコンディションや燃料の計画、食料の問題、停滞は許されないハードなスケジュール。しかしそんな中でも、たくさんのことが頭を巡る。だから事務所にいる時は最近は書けなくなったOVもゴビ砂漠の中でなら書きたいことがわんさか出てくる。アイデアもたくさん!帰ったらこんな企画あんな企画と、覚えていたらたぶん今年の下半期も忙しい日々だろうと思う。

さて、今日はそんな中でひたすら考えたことがある。試走の時に普通に考えるのは、距離と時間との相対性理論?ラリーは相対性の時間に支配されている。でも今日はそれに「道」について考えた。イタリアの名画「道」ジェルソミーナを小学4年生のころ?に見た僕は、それいらい「道」は常に切っても切り離せないワードとして脳裏に仕舞ってある。

昨年西安で菅原さんは「書を買ったよ。なんて字を買ったかわかるかな?」とボクに聞くではないか、僕は100%の自信で「道でしょ。」と答えれば良かったんだけど、「いや?わからないですよ」なんて言ってしまった。菅原さんが買った書は「道」だろうというのは容易に気がついていた。

その楷書で書かれた自信に満ち溢れた道は、菅原さんの人生を考えさせられるのに十分だった。「道」という字は、ROADなんかではない。しんにゅうに軍を乗っければ運ぶになり、フルトリを乗せれば進むになる。山を載せれば辿るになって、とにかく移動する足を示しているのが、シンニュウだが道とは、首を乗っけて進んでいるわけだから、まあ人生を掛けているという意味でもある。

一つのことを人生の中心におくと、相当の取捨選択をしていく。その一つだけにこだわった道は、ときに銀行が、いやもといナビゲーターが「この道で合っていますかね?」などといわれようと容易に受け入れられない。それはやはり、たくさんの中から一つだけ選んだ道だからなのである。

孔子は40にして惑わず。と説いた。つまりそれまでは迷いの連続で、たくさんの道が光って見えた。40で残り人生とわずかな手がかりをつかみかけたわが道を決めなければならなかった。50にして天命を知る、とはその道が10年掛けて自分の人生そのものだったと確信できることだ。して60にして耳したがう。やっと60歳にもなって人の意見に耳を傾けるようになった。まあそんな話。

ボクは、その昨日書いた菅原さんや尾上さんたちの、まあこの二人がジムニーで対決し続けている姿が面白いのですが、それぞれが選んできた道に人生のほこりを掛けて戦う姿をテレビ化できないかなあと思っているんです。捨ててきたもの、得たもの。事業とは、人生とは。軽自動車の決められた枠の中で、人生の達人たちはどのような世界を描くのか?二人の車にカメラを搭載して、相手が可視範囲に入れば自動的にスイッチが入るとか?

とまあ今日はそんなテレビ番組の企画を考えていました。○木さん、この話の件、あとは頼みましたよ。ディレクターは僕がしますから。


2008/06/24 (火曜日)

試走隊レポート

6月23日、試走5日目。
「マスターオブ・ゴビ・アウォード復活宣言!」

タフで通しているムッホ(われわれのモンゴル側の代表)もまだ夜も明けきらないうちから起き出してきた。「どうも今日の砂が気になって・・・」実は僕もよく眠れなかった。肉体の疲労とは別に、過去に通したことのある今日のルートは、実に8年ぶりのアタックだ。

早めの朝食を済ませ、砂が締まっているうちにデューンに入ろうということになった。

このルートは10年前にテレビディレクターとして試走に参加した、ほらあの「陽炎の彼方へ」でもディレクターを務めた石原孝仁が発見したルートで、ボクは密かに「イシハラルート」と呼んでいた。最後の家畜小屋を過ぎると人跡は途絶える。入り口の部分と思われるところは巨大な砂の壁が立ちはだかっている。順番にアタックする。急激に重力に逆らう感じは何かに似ているなあ?と、あの安定したルートは、そうした幾重もの砂の壁に阻まれてしまっていた。もうこのデューンをまっさかさまに下ったら、二度と引き返せまいというところも「ええい、ままよ!」と強引に下った。頭の片隅では「最悪はウランバートルのヘリに救助してもらえば良いや」みたいな諦観が、見事に砂を超えさせてくれました。はっきり言ってこのルートエタップ3は過去最難関になるかもしれません。そこでここのところ無くなっていたマスターオブゴビを復活!AUTO-MOTOを通じてベストパフォーマンスにトロフィーを授与することとします。

そんなこんなで菅原さん!砂・砂・砂!のエタップ3 過酷な?ジムニーの大人気ない戦いはこのエタップあたりで・・・しかし尾上さんも、百戦錬磨!と走りながら考えることは、そんな参加者の顔ばかり。いよいよエタップ4のルートに取り掛かります、それにしてもハード・・・。


2008/06/23 (月曜日)

試走隊レポート

6月22日。

東経95度代に突入した。それにしてもなんということだ。今回のルートはオリアスタイの北にあるハルヌールという珠玉の湖。山から広い斜面を下って近づくにつれ胸が高鳴った。

このルートは99年にガストンライエが出場していた年に1度使った。そしてデューンに挑む。オリアスタイから西に延々と連なるデューンだが、たった一箇所だけ越えられるルートが存在した。デューンは西から東へ毎年数メートル移動している。その細い回廊のようなデューンの谷間は10年後の今も存在しているだろうか。今そのデューンに数十キロの地点でビバークをしている。もしも明日そのデューンに敗退したら、予定通り帰国することが出来ない。そんな極めてタイトなスケジュールで走っている。疲労困憊だがドライビングプレジャーに襲われて良からぬ企画がまたぞろ鎌首をもたげないように自らを諌めつつ明日のアタックに燃えてたりなんかしている。


2008/06/17 (火曜日)

「ユーラシアの旅が始まりました。」

さていよいよ明日からモンゴルの試走。もう要領もバッチシで、夜着いてよく早朝から走り始めるという完璧さ。一昔前には着いてから試走に出るまで1週間は最低でもかかっていたことを思えば・・・

これから今年もモンゴルへ中国へカザフスタンやロシア、ウクライナへとユーラシアに魅せられたボクの旅は続きます。なんとも幸せなことです。この1年ほど、人生においてこれほどまでに旅を重ねた時間はありません。いや、本物の旅のことですぞ。

例えば地図を開いてGPSで現在地を確認するのですが、そいつは行き先を示していません。行く先は自分で決めるのです。正面に見える山々をどのように越えるか?伝聞に過ぎない景観を求めてみたり、以前本部隊がショートカットした時に「見た!」という奇景を探したり・・・・知り尽くしたつもりで行くモンゴルの奥地の、なんともまだ見知らぬことか?砂とマシンのトラブルに伸吟を繰り返して。

そしてヨーロッパまでの旅への渇望も、このモンゴルの大地での日々から生まれたと言っても良いでしょう。いつか北京からウランバートルへとルートを考えた時に、やがてこの地からはるかヨーロッパまでの道のりを思ったものでした。

人類は旅人です。色々な障害があって旅に出られないときも多いでしょうが、旅は人生を豊かに彩ってくれます。ボクは四国八十八カ所をある企画で二人の若いお笑い芸人に歩かせました。この日曜日にゴール、苦難を乗り越えた彼らに旅がもたらした成長剤の効能をくっきりと見て取りました。彼らの旅には野宿はダメ、有料の宿泊施設はダメ。つまり「田舎に泊まろう」みたいな感じで進んで行ったのでした。63日間、1200キロ。旅の模様は「あっ!と驚く放送局。一宿一通番外編おへんろLIVE」でご覧いただけます。ってなに宣伝しているのかね!?

きょうの一枚
石鎚スカイラインを走る津村さんADV.まもなく北京‐ローマに向けた船積み。こちらでも試走が続く。ところでイモビライザーのEWSは相変わらずで、参加車両は全て新しい(対策済み?)部品に交換予定。


2008/06/16 (月曜日)

岩手・宮城内陸地震の被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。被災地からの映像や取り残されて孤立している集落などの情報に、こういうときに役立とうとして設立したNPO・・・自分も理事メンバーに名を連ねているのですが・・・どうなったのか1年以上も連絡がないまま。なにか大きな汚点のようで、誠に忸怩たる思いで胸が詰まります。本当にお恥ずかしい限りです。どうか一刻も早い救助と援助が行われますようにお祈り申し上げます。

特にこのエリアはTDNのことを思い出します。朝早く鳴子温泉にスタッフたちと入浴中!!大きな地震に見舞われたのも記憶に新しいのです。情報を集めつつオンコースを恐る恐る進みました。大きな被害は確認できなかったのですが、参加者は無事に通過することが出来たのでした。

話は変わります。試走に出かけます。平年よりかなり遅くなりました。帰ってくるとすぐに北海道4デイズではありませんか!ハードで気が遠くなるようなシーズンの到来です。ところがうちの新しいオフィスは、ソートー涼しいのであります。夕方ともなると森から冷風が噴出してきて、半袖では寒いくらいなんです。

明日は出発前の最後のメルマガをリリースして行ってきまーす!!

きょうの一枚
昨年の試走のひとコマ。なーんだビッグホーンかい?というなかれ、でも現在SSERの車両はウランバートルで増殖中!パーツ供給が厳しいけど


2008/06/13 (金曜日)

「チームマイナス6%って」

京都議定書だあ、食糧問題だと、市井のボクが一生懸命に書いてこのOVも9年目になるのかなあ。やっとこさ政府も各国家も政治課題を通り越した、人類生存への戦慄の脅威!という認識がはじまった。いわゆる安全保障にかかわる問題だということ・・・

というボクは20世紀後半から明確にこのことを認識していたにもかかわらず、具体的な行動を起こしてはいなかった。言うばかりで、何もなさなかった。いや確かに産官学の連携で、カーボンの自動車部品への使用の研究とか、エコチャレンジだとか・・なにかのアクションは起こしたかもしれないが、自分では何もやってない。やってないどころか、ブッシュまがいの発言もしてきた。もちろん影響力はないのだが。

ところであるクライアントから9月の仕事の依頼を受けて進めている。そこのギブアウェイでチームマイナス6%のシルク印刷をしなければならない。

でも最近の政府の主張を聞いていると、サミットのあとに「マイナス6%」なんて言っているのはおかしい!?なんていうことになりはしないだろうかという不安がよぎる。

きょうの一枚
ラリーモンゴリア2008エントリーアルバム登場!これは船積み検査の時に撮影したもので参加者全員ではありませんし・・・詳しくはコチラ(終了しました)


2008/06/12 (木曜日)

「VAN詰め終了」

何かと問題の貨物輸送!昨日は朝も早くから夜遅くまで、車両と貨物のコンテナ詰め作業が行われました。九州から、高知からとオフィシャルのメンバーが仕事をやりくりして駆けつけて頂きました。実はこれまで全て業者任せで、初めて自分たちの手によって行いました。まあこれは松山のなせる業ですが。

決まった本数のコンテナに余らず溢れず!詰め込むために・・・ボクはこの数週間、頭を悩まし続けていました!!1本コンテナが増えると往復でウン百万円・・・今回でだいたいHP2の1台分=1本の往復コスト!!これまでの約2倍!!かかってしまうのであります。僕が用意したのは大量の緩衝材!とラチェットタイダウン!!そして今回は天津からウランバートルまで1300kmうち半分はダートを、トラックで輸送するのです。どんなことが待ち受けていますことやら!?でございます。まあとんでもなく大変な作業の一日でした。雨だし。

今日は打って変わって好天。たまった仕事を片付けるべく朝からキーボードを叩きっぱなし!!仕事のやり方って、こんなにも変わってしまったのね・・・・・という感じ。インターネットのない世界!ってどんなんだったっけ?もう分らないのです。

きょうの一枚
モンゴル3年目の松野さんのFJクルーザー


2008/06/10 (火曜日)

「税関検査無事終了」

なんとこれまではすごーく時間がかかっていた懸案の税関検査!無事に終了しました。おかげで予定の船に積み込むことが出来ます。今回はコンテナも購入!!するとコンテナ自体も税関検査があるのですねえ。明日からは再びオフィシャルの有志でVAN詰め作業です。これはこれでパズルのようで面白そうなのですが、長い船旅とトラック輸送に耐えられるべく、渾身のフィキシングをする予定です!!

ところで世の中は急速に殺伐とした感が広がり続けてしまいました。夢を持って生きるのが、どうしてこんなにも難しいのでしょうか?

江東区の事件もすっかり影をなくすほどの衝撃!の秋葉原の事件。この社会には何がいったい満ち満ちているのでしょうか!?社会の孤独、疎外、喪失、差別。それらは小さな足音でもやがて、大きく反響しだして繊細な心しか持たない弱弱しい未成熟な大人たちを絡め取る事でしょう。

企業は事業の都合で正社員と派遣社員を分ける。まあ分けてもいいでしょう。でも何ていうか社員食堂での値段も違うとか・・・そこらはあんまりのような気もします。まあたとえそれも良いとして・・・いったい日本の企業はどこへ行こうとしているのでしょうか?何のための企業活動でしょうか?

社会は急速にシステム障害を起こし始めています。優しさ、思いやり、そういった心を失ってきています。ムダを徹底的にそぎ落とし、企業は1円単位でコストを削減する。その道の後ろは血の匂いがしませんか?そうして保てる企業の存在は、儚いものです。

きょうの一枚
池田秀仁BMW X 650・・・昨年に引き続いて同じマシンで。昨年はサストラブルを起こしたブルーシーに自らのサスを譲って後退。ナビもマシンも安定してきてそろそろ優勝も視野に。


2008/06/09 (月曜日)

「今日から税関検査」

先週末には全国各地から遠く、松山まで搬入いただきました。本当にお疲れ様でした。今日月曜日から4日間で検査とVAN積めを行いなんと金曜日・・・13日ですが・・に出航予定です。この短期間で行うためにも私どもの地元松山での船積み検査が不可欠でした。重ねてご理解とご協力に深謝申し上げます。

さて、皆様からお預かりする際に申し上げるのを失念してしまいましたが、ダッフルバッグ検査の時に内容物からタイダウンベルトを取り出し、フィキシングの補助として使わせて頂きます。その際にベルトにゼッケンナンバーを記しますのでご容赦ください。また今回は特別な配慮を頂き私どもで積み込みが出来るようになりました。

さてここで参加車両の紹介を少ししておきます。モンゴルからも写真を送れ!と・・・ナビはモンゴル人エンフトル氏が行います。いうので今日の一枚は塙選手のマシンを写真にてご紹介。純粋に競技仕様に特化したものの持つ美しさに満ち溢れています。詳細の紹介は立場が違うので致しません。

こうして困難な輸送と通関は、発展を続け貨物量の増え続ける極東アジアの最大の難問となってきています。それに加えて北京五輪、そして大災害など、この先も油断は禁物です。今回検査を2週間前倒しにしたにもかかわらず、ほとんどの参加者の皆様が美しいマシンを仕上げて臨んで頂きました。

ドイツからもクワド1台を含み6台のマシンと3名のクルーの貨物が出発した模様です。またイギリスからはHP-2と1台のサポートカーがシベリアを渡ってやって参ります。

ロシア・ウラジオストックからは大型トラック2台・・・うち1台はチームスガワラ!そして2台のラリーカーが回航?されて来ます。もちろん他にもアチラコチラから・・・・ラリーとはこうして集うという熱い魅力が。

世界が安定して平和で安全で、そうしてこうした文化やスポーツがきちんと受け入れられ将来に展望が持てるように、日々に努力を重ねなければと思う今日この頃でした。


2008/06/05 (金曜日)

「船積み・・・」

不思議な言葉ですが日本に暮らすと、海外遠征の際に良く使う行為であり言葉です。コンテナに貨物を満載にして見知らぬ国の見知らぬ港に向かう。コンテナが到着するタイミングで人間は飛行機で現地に。ここで数週間の後に貨物と再開するのですが、その行為のなんと「得も言われぬ事」ったらありゃしません。

今年も船積みの第一弾は明日から始まります。入念に仕上げられたマシンと厳選しつくした冒険の旅の装備が、驚くほどの存在感を放っています。

今年は長い時間を輸送にかけます!!金額もですが・・・コンテナの本数に余裕がないためぎっしりにつめるためにボクは梱包材などの研究をしてきました。そしてコンテナも初めて購入!!したのですが、緩衝材や隙間材おまけにラチェットタイダウンも大量に購入!!もっと早くからこうしたことにも取り組んでおくべきだったかと自省。自分でやればなんでも納得なはずなのに・・・いよいよモンゴルへ、過去になくハードで厳しく油断のならない貨物の旅!安全に到着することを祈りつつ・・・

つづいて7月にはこれを追いかけるように2本のコンテナを船積み。これはもちろん天津に上げてローマまで走る「北京‐ローマ2008」のマシンと機材。4輪は2台、オートバイは10台の予定です。

船積み・・・冒険の旅が「いよいよ始まる・・・」という歓びと興奮と不安と、さまざまなものがない混ざったひと時。広げられた貨物の間を歩きながら見て回るのは、そんな気分。

いよいよ冒険の旅がはじまる、のであります。

きょうの一枚
来週はモンゴル参加車特集?になるかもなので、最後にほのぼの感・・・ブルーベリーの苗、もうすぐ実をつけます。今日植えました。なにやってるのかね?!


2008/06/05 (木曜日)

「ボクの農業政策?」

今、緑が景気良く急成長中!隣の畑は青々として、裏の森は熱帯雨林のそれと見まごう程の繁茂ぶり。

東京がオリンピックの招致5都市に残ったって?素晴らしい!東京五輪で日本の世界に冠たる環境テクノロジーの粋を世界に向けてアピールしなされ!!

しかしその東京、食糧自給率は?!というとたったの1%でんがな。東京以外全部独立したら、どーするの?ってそんなことはありませんけど。でもやはり生産物を大きく移動させるのは自動車による輸送に頼るわけだから、CO2フリーとは行きますまいて。でやはり思うのは作物を大規模で作るのを止めてですね、程よくバランスよく作って大幅な国内の輸送量を減らすのはいかがでしょうかねえ。うちの隣の畑は、トマト、ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ねぎ、その他いろいろな作物が日に日に大きくなって来ています。こうして近場で生産して近場で消費する・・・なーんだ地産池消って前から言ってるんじゃん。

でもやっぱここに来て環境と農業がリンクしてきたでしょ。環境問題とはまた農業問題の延長でもあるし、まあ危機なんてのはあーた投機筋が作るものと相場は決まっちゃあいますが、危機につけ込むのもまた投機マネーでもあるわけです。でボクは考えた。都市部でニュー八百屋、野菜のセレクトショップをする!!一時ユニクロがやろうとしていた?やつ。どーすか。30坪くらいの小さなお店を、1kmおきに・・・ってそれじゃあコンビニかあ。

さて、今週末は松山船積み検査。1996年以来12年ぶりのことです。遠い道のりを大変ご迷惑をおかけします!!がぜひ道中をお楽しみください。

今日は一足早く尾上さんが搬入の予定です!明日もたくさんの貨物と人がやって来るんでしょうね。

きょうの一枚は二枚
まず一枚目、今日SSERに持ち込まれた尾上さんの美しい仕上がりのジムニー。昨年はスガワラサンから相当なプレッシャーを受けたので、新車!そして、もう一枚はそのプレッシャーをかけるべく順調な仕上がりを見せるスガワラジムニー。おお!インをリフトさせて・・・と今年も楽しくもオトナゲナイ戦いが繰り広げられるというわけで、この部分もオモシロソウ!!


2008/06/04 (水曜日)

「メルロー種の苗は順調に生育中」

日々の楽しみな葡萄育て。先週は葡萄棚に少しだけ雨除けと日除けを兼ねて、葦簾(よしず)を張りました。ヨーロッパ種は乾燥がいいんだとか?じゃあ日本の今の雨季はどーなん?ですがやはり根付くまでは充分な水遣りが必要だとか。。。心を痛めてた枯れかけてた1本も、根の部分に充分な水やりで生き返りました。

植えて2週間ほどで、なんとみんな15cmも伸びているではないですか、このまま行くと年内にはかなり高めの葡萄棚の屋根部分までは届くことでしょう。そして来年の夏は涼しい木陰を提供してくれるに違いありません。足元にはワイルドベリーの苗を40本ほど植えたりしています。

と、裏の森を散歩してみると、足元にはたくさんの自生のワイルドベリーが・・・木には!なんか葡萄の葉が茂っている。なんかフクザツ?なのですが、素敵な環境でしょ。いまは鳥たちの巣立ちの季節で、賑やかなさえずりが届いています。

松山港に搬入予定の皆様も是非お立ち寄りくださいませな。

きょうの一枚
葡萄の葉。食が問題になるとボクは前世紀から?言ってます。穀物の需給が問題になってブドウ畑を潰せとか、ぶどう酒でクルマを走らせよう!なんてことはないでしょうが・・・葡萄はなんか贅沢品のようですが一方では神様からの贈り物だと。葉の形といい、その存在といい。アソーさんちのピオーネおいしいし。


2008/06/03 (火曜日)

 

「トマトがおいしい」

何の話か!?というと、最近トマトがやけに美味しいと思う。小ぶりで甘くて、でも値段はちょっと高い。でもこの美味いトマトがやたら鼻につくようになった。これは何かに似ているぞ?そうだトウモロコシだ。子供のころあのトウモロコシがいつの間にか甘くて美味しくなってきた。スイートコーンだとかいうそうな。でもやがてなんとなくあれを食べるのに興味がなくなってきた。なんちゅうかオイシクなくなったのだ。最近のこと久万高原で「ムカシのトウキビ?を作ってくれ」とお願いすると「そんなの、作っているよ」との答え。数年前は手にはいらなかった。変わった人もいるものだ。

そういえば人の住む家も、着ている服も生活の全てが、スイートコーンだかフルーツトマトだとかに似てきている。それはマーケティングだとかいう手品に似ている。それはビールが缶のデザインで売れるだとか?なにもかもが本質とは少し違うところでビジネスが成立しているからに他ならない。まあそれはそれでも良いだろうと思う。そしてそんなマーケットに、おじさんたちが帰ってきた。かつて消費の主役だったおじさんたちが、パワーアップしてタイムカプセルのように30年ほどの眠りから醒めたかのように、帰ってきた。

おじさんたちはその美味しいトマトを食べない。一口食べて「おいしい!」と言ったきりもう食べない。マーケッティングは、この一言で「ああしめた!これなら売れる!」と判断する。大地にはコストのかかるトマトのハウスが連なる。ほかのモノで言えば商品在庫が嵩む。おじさんたちは不機嫌だ。小ぶりで皮の厚いトマト、甘いくせに濃厚で作られた美しさのようなものに引いてしまう。おじさんたちの美味いものへの欲求は、完全に郷愁が漂ってなければならない。昔お腹一杯食べたかったのに食べられなかったもの。貧しいサラリーマン時代にたまに食べることが出来たもの。

なんかBMWのバイクが売れているのもフルーツトマトの影響なのではないかと思う。でも乗ってみたらフルーツトマト的だったりするから、なおさらGS見たいなモノに収斂していく。確かにコンピューター化されたコンテンポラリーなマシンになって時折り乗るものを悩ませるけど、行く先はあの頃行きたくてもいけなかった遠くの見果てぬ大地を疾駆する大いなる夢を抱かせるではないか。それも甘く、皮は少し硬いけど。

僕は何が言いたいのだろー。

 

きょうの一枚
トマトが美味しくなればGSが売れる!という「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいなお話ではありませんが、この秋に大陸横断の旅に出かけるのは10台のGS・・・きっと壮観だろうなあ。
PS:今年はこの北京-ローマにあわせて敦煌・魔鬼城ツアーを開催予定!!ご興味のある方は是非!!