Organisation Voice 2008/08

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2008/08/29 (金曜日)

「FA-coat RALLY MONGOLIA 2009、発進!」

ここのところ、2009年のラリーモンゴリアの計画に没頭しています。もう20年近くモンゴルに通い、時には中国国境を彷徨い、灼熱の南ゴビで数日間もオシッコが出ないという危険な状況の試走も経験して・・・これはあまりの暑さに発汗がひどく、といっても水分はすぐ乾くので塩ばかりが出るんです。人間の体にはこんなに塩があるのか?というくらい。まあ暑かったです。

それでも北半球の夏の砂漠に行けるのは、まあ高緯度にあるゴビ砂漠だけですね。地図を眺めながら「いったいこの辺りは、どんな景観なんだろう?」とか「この辺りは怪しそうだなあ?」とか、地図上にあるさまざまな情報を自分の目で確かめるという冒険に夢中になった10数年間だったろうと思います。

モンゴルのある関係者が「あなたが我々モンゴル人よりも、モンゴルの道を知っている」と。いやいやそれにしても、行く度に新しい風景に出会います。行けども行けどもであります。

そんなラリー・・・2009年は8月2日(日)〜8月11日(火)の 8エタップで行われます。まもなく正式に発表しますが、非常に厳しい燃料費高騰のあおりを受けて!若干値上げ傾向にありますので、早期割引期間のエントリーをお勧めしますので、このサイトを要チェックです。

また、値上げラッシュの中でもモーターサイクル部門では、ネックブレイス着用割引が実施される予定です。本来はパーソナル・フィーからの割引が理想的なのですが、便宜上ビークル・フィーから10万円のディスカウントの予定であります。対象となるネックブレイスのリストは近日中に発表の予定です。この機会に、あなたの未来のために、ネックブレイス(ただし推奨品)をお買い求めください!

ルートは、砂丘のステージが2日。標高4000m近い山登りのルートを、ちょうどエタップ2を展開中にヘリで調査をしてきました。真っ白に雪を頂くオトゴンテンゲル山周辺のピストはないものかと。またハルヌール周辺のこれまで困難だと思われた砂丘の中に、ルートはないものかいなと。

まだまだ地理的な冒険はつきません。来年こそ、あなたの挑戦をお待ちしております。


2008/08/28 (木曜日)

「西安−巴里から1年」

西安−巴里2007から約1年が経ちました。カザフスタンから合流して巴里までサポートしたムッホとジャンガルから、写真が欲しいといわれ続けていたらしく、本日やっと二人に送る写真がプリントアウトされてきていました。ボクの撮った写真もたくさん!!なかなか素晴らしい!のであります。こうした旅は1年位して振り返るのがなかなかに宜しいのでありますね。感動が蘇るのです。

さて、今日は北京−ローマのコンテナ詰め作業。最近は業者を使わずに自分たちで作業をします。松山港湾ではそれが許されるのですが、ほかの港はなかなか厳しいのであります。思いもかけない高い金額と資材費に、請求が来てからでは遅いのですが「ボーゼン」とすることもしばしば。頭から水をかぶったほど汗をかきながら、完璧なフィキシング・・・ひょっとしたらこういう作業は好きなのかも・・・

きょうの一枚
コンテナの中のバイクたち。20フィートコンテナには5台のアドベンチャーが・・・まあそれにしても場所をとるバイクではあります。


2008/08/26 (火曜日)

「北京からローマまで・・・」

昨日のOVを見て「えー、6台!?」との声があちこちから。ちなみに6台の中にボクは入っていません。写真には入っていますけど。春先の仮申し込みの時点では、ちょうど10台!最低催行人員12名。その場合は同行スタッフは、「まあ1.5名かなあ?!うーん、まあ何とかなるだろー・・」と、いつものタカをくくる。ところが四川大震災でひとり脱落「やはり、このような災害があったあとは自粛を・・・」「???」まったくボクとは相いれない思考回路だこと。そういえばモンゴルの第一回大会は1995年。阪神大震災の半年後でした。まあそんな話はよろしい。

そしてモンゴルから帰国後には、たったの6台に・・・さまざまな国際事情などに翻弄されることになったこのツアー。それもそうでしょう、新疆ウイグルの渡航延期勧告!グルジア紛争の混乱。今回の目玉の一つ黒海は、まさに波高し!なのにオデッサの休日?!とまあなにかにつけ不安を周囲に撒き散らしているのではありますまいか。

このようななかスタートラインに立つまでの参加される皆様のご苦労たるや!心よりお察し申し上げます!!とともに、ついにそのスタートラインに並ぶ勇気と決断には、深く敬意を表します。いやほんと!・・・しかし困ったことにSSERも、この困難な状況が2年も続くと・・・体力が持ちません。敬意を表してもらいたいのはボク?今年が2年目にして最後の開催になる確率が、やや濃厚です。多くのメールには「いつか必ず参加しますので続けてください!」という励ましの数々ですが・・・なかなか、霞だけではカロリー不足で。

とまあガラにも無く愚痴を書きました。なにかと経済の停滞感の強い世の中!何かこうパアッと明るく前向きな話題と取り組みで、エネルギーを振り撒きたいところ・・・ガソリンが少しくらい高くても!物価が、やってられないほどになっても、心は少年の時のまま、キラキラした何かを求めて、歩き続けようと思います。

きょうの一枚
今回のツアーの紅一点!マシンはF650GS、ひとりマシンが違うのでスペアパーツが大変でしたねえ。でもW林さんほかの応援で、夢のスタートラインまで辿り着きそうです。


2008/08/25 (月曜日)

「すっかり秋?めいて。」

何か物悲しげなヴィオロンのため息。マロニエの落ち葉舞うパリの大通り。あー、早くも感傷に耽るボク。そう、今年は一足もふた足も早い秋の訪れ。夜半に寒さに目が覚めて窓を閉めたり、夏掛けで蓑虫のようになったりな昨晩。皆さんも風邪など引いていませんか?そんな昨晩は北京五輪の閉会式。オーバーデコな演出に、物議をかもさなければ良いが・・・と、このあと北京行きのボクには心配なことばかり。

心配といえばやはり今回の北京−ローマの日程。2週間近く遅くなってしまったので、敦煌やロプノールは快適?になるかもしれませんが?またしてもカザフスタンで、例の驚異的な放射冷却現象に遭うのではなかろうか?とか・・・心配の種は尽きません。

とはいえ、北京の青空なんて見たこともないのでしたが、五輪開催中の素晴らしい快晴ぶりはやはり天恵とでも言いましょうか・・・。経済界では?五輪開催後の中国の経済動向などにも心配の向きはあります。いまや中国は日本の最大の輸出相手国。いつの間にか対米貿易を超えてしまっていました。何かしら日本人は中国からばかりモノが入っていたような錯覚に陥っていますが、なにかと広く深く考えてものを言わなければならない理由も良く分ります。

今日は夕方から倉庫の大整理。すべての機材がモンゴルと中国に出張中!なのに足の踏み場もないということは!!と決死のお片づけに踏み切りました。

きょうの一枚
なんだかんだと言って、多くの参加申し込みのあった今年のユーラシア大陸横断冒険行!スタートラインに辿り着いたのはバイク6台!!松山港から天津に向けていざ出発!!


2008/08/22 (金曜日)

「ガソリン高い?」

北京からローマまでの道中のガソリン代を調査中!!いやあ、高いですねえ。国内でも「ガソリン価格2週連続下落」と報道されていますが、なんか上げる時はガッッと上げるのに下げるときはチョロッと。NY市場は、ガンガン下がってきてるのに、どういうメカニズムが下げさせないのだろー。燃油サーチャージも、原油高が原因だから、安くなれば下げるべきで基準より下がれば、航空運賃を還元すべき。基準はいくらで計算しているのだろうか?

ところで、ボクは化石燃料擁護派に寝返った。それはモンゴルの夜に燃やした大量の木々がはじく火を見つめながら考えたこと。20世紀に化石燃料が本格的に使われるまで、世界のエネルギーは森林に頼っていたわけで、江戸時代末期の日本の山々は禿山だらけだったという説も。エジプトもメソポタミアも古代文明の終焉は、森の喪失でエネルギー源を失ったという点にあるのだそう。

確かに日本では、古くから木炭という木材をさらに効率的な燃料に加工する技術があったのですが(それでもいまだに高知の室戸や足摺の海岸べりのウバメガシの森は、盗伐に冷や冷やしているのです。防風林でもあるのですからね。)それでも1億2000万人がひと冬を木材を燃料にすごすことは、恐ろしいことでしょうね。さらにボクはカーボンニュートラルという考え方が気に入りません。生育段階で二酸化炭素を吸収した木々を燃やして放出される二酸化炭素は、ニュートラルだから良い?!というのは、100万円貯金があるから100万円借金しても良い!見たいな、あっそれはそれでもいいか?でも進歩が無いじゃないか。

化石燃料が世界の森林を守ったというのは明確な事実です。つまりひょっとしたら地球の生態系を100数十年にわたり守り続けてきたのかもしれません。いまモンゴルでは、かなりの森林が遊牧民たちの燃料として失われています。再生は不能のようです。

いまヒステリックなエコが進行しています。それでも行楽地は大渋滞。お盆の帰省も大渋滞。ガソリン高は誰かが儲けるメカニズムが垣間見えます。排出権取引とかって税は産油国に掛ければどうですか?

きょうの一枚
そんなNY原油先物取引のチャート日足・・・って専門用語もねえ。


2008/08/21 (木曜日)

「秋の気配濃厚」

今日は朝から夜まで2台のサポートカーのセットアップに費やしました。汗びっしょりかいて、マコちゃんと二人で車両内の積載システムを作成。スペアのラジエターをマウントしたり、とにかく整理すれば整理するほど面白くなって夢中!本業が溜まっていて困っているというのに・・・でも船積みは土曜日!明日は一日中タイヤ交換とリスト作成!?

そういえば日も短くなって、ボクの事務所の周囲はかなり濃厚な秋の気配。いつの間にか稲も黄金色に・・・秋の訪れはこれほど早かったのだろうか?日が暮れると事務所の周りは秋の虫の大合唱で、窓を閉めないと室内に侵入してくる虫の音のなんと大きいことか。

北京−羅馬のスタートが遅くなったので、あまり秋が早くないことを祈らなければなりません。

お待たせしていますSSER 2DAYSは11月の22-23で調整中です!!北海道4デイズとTBIにスカラシップを検討中です!!まだまだ今年もお目にかかれそうですね。


2008/08/20 (水曜日)

「さてお次は、北京−ローマの船積み」

いよいよ今年最後のビックイベント?「北京−ローマ2008」の船積みが今週末に迫ってきました。サポートの2台の車両は、スタンバイ済みで、大きなルーフキャリアがそれぞれに取り付けてあります。オートバイのスペアタイヤを大量に積載します。2台の車両はデリカスペースギアとパジェロ。パジェロには発電機やコンプレッサーも積み込み、これからコンパネ細工で車内の積載システムを作る予定!!と思ってる矢先に中国側から「車内やパニア内はカラッポ!?で」という連絡「ええー?」ということで、大量の荷物を担いで飛行機に乗らないといけないことに?「またゼロからやり直しだあ・・・・」

きょうの一枚
「北京−羅馬2008記念Tシャツ完成」
大量に持ち込もう!としたらNG!ということで、一部応援していただいてる皆様に販売しようということになりました。ステッカー付きで20枚限定。価格2100円・・・メールでお申し込みください。サイズはXL、L、M!でございます。


2008/08/18 (月曜日)

「激動の2008」

たった40日ほど前。試走を終え、殴り書きのルートブックの束を大事に抱えて未明のウランバートルを後にするとき、町は戒厳令。ようやく長く暗い夜から明けたばかりの中心部からは黒い煙が上がり、まるで映画の一シーンのよう。ラリーの本番の開催は可能なのか?漠たる不安を胸に空港へ。

そして1ヵ月後。そのラリーも無事にスタート。熱い戦いを終えてウランバートルにゴール。大きな事故も無く、後始末や支払い関係をすべて済ませて帰路に着く前夜。北京オリンピックで史上初めてモンゴルの選手の金メダル!!そのすさまじいエネルギーがウランバートルの町を覆いつくした。町はまるで、あの暴動の夜のように騒然としている。クルマというクルマはクラクションを盛大に鳴らし!街角では気勢を上げる人々!クルマからは箱乗りした若者たちがモンゴルの国旗を振り回す!まるで往時の日本の暴走族と右翼が合体したような騒ぎが延々。何かに似ていると思ったら阪神タイガース優勝の時の大阪?だ。

本当に今年の開催までの道のりは、厳しいものだった。北京五輪、四川大地震によって、日本中のすべての輸送会社が、この時期のモンゴルへの貨物輸送は不可能!と。ちょうどラリー終了後くらいに、長く天津で滞貨していたコンテナがウランバートルに到着し始めたのを見て。背筋が凍る思いがしたものだ。「アー、やっぱり普通にやってれば、8月の終わりにしか着かなかったろうな」な」

ところで次の気がかりは、グルジア紛争だ。今年の北京−ローマという壮大なツアーは、パラリンピックの終了を待って北京をスタートする。メインのステージのひとつはアラル海から黒海に抜けるゾーンだ。カザフスタンからウクライナを通る。南下するロシア軍と交差するように走る。停戦合意したとの報道は安心に足らない。い。

と思っていたら、もうひとつの気がかり、新疆ウイグルの問題が顕在化!外務省の渡航延期勧告が出される始末。これは現在鋭意調査検討中!対策を練らなければなるまい。と思っていたら×2。トルコも東部の政情不安が西部にも飛び火?イスタンブールでのテロが頻発!!!!

いったい今年はどうなっているのだろうか!!

ボクの行く手を遮るように!それはまるで誰かのいたずらのように、次から次へと立ちはだかる。それは天の試練か?いやがらせか?

とまれ安全第一で、かつ「止まらずに進みたい。」